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外国人投資家によるベトナムのホテル買収が進む
<写真:VnExpress>
外国人投資家がベトナムのホスピタリティ物件価格の安さに目を付け、同国のホテルやリゾート買収を進めている。
4月にアメリカのホスピタリティ大手マリオット・インターナショナルは、ベトナム企業Vinpearlのホテル7つとリゾートを運営する契約を締結した。
対象物件はニャチャンとホイアン、ダナンの中部3都市にある既存ホテル3つと2028年までに竣工予定の合計1200室超の4施設となっている。
シンガポールのホテル投資プラットフォームであるロジス・ホスピタリティ・ホールディングスは2月に韓国のハンファグループと共同で、ベトナムを含むアジア数カ国でのホテルプロジェクトに投資することを決定した。
ベトナムで11のホテルとリゾートを所有するロジス・ホスピタリティ・ホールディングスは、ベトナムとカンボジアでMaia ResortとIxora 、Hiiveのブランドで現在の1950室に対して、2025年までに1万室の運営を検討しているという。
不動産コンサルタント会社Colliers Vietnamによると、パンデミック以降にアメリカの投資会社Bain Capitalが同国の複数ホテルを取得する等、ホスピタリティ企業に大きな動きが出ている。
ベトナムのホスピタリティ産業における外国企業の存在感の強さは、現在のホテルやリゾートの価格だけではなく、長期的な観光業の回復と発展の可能性からも来ているという。
不動産コンサルタント会社のSavills Vietnamによると、ダナンのソンチャ区とグーハンソン区海岸沿いの道路や繁華街にあるホテルは、資金繰りが困難になった多くの所有者が売却を進めている。
売却中となっているホテルの大半は個人事業主が所有しており、プロの開発者や運営者と競争するのは困難であるという。
一方で、買い手にとっては更に高い品質を求める観光客の需要に応える機会となる可能性が高い。
外国人経営のホテルはベトナム人経営のホテルよりも高い収益を上げており、同社のレポートによると、2022年後半にプルマンとノボテル、グランドメルキュールが経営するホテルはベトナム人経営のホテルと比較して平均客室料金が40%高く、稼働率が8%高くなっている。
2022年のベトナム国内観光客数はパンデミック前の水準を上回る1億100万人超えとなっており、観光業の長期的な回復と成長の見通しは明るいと考えられる。
ベトナムの観光業界は2023年に外国人観光客800万人の受け入れとともに、国内観光客1億200万人を目指している。
香港を拠点とする旅行予約プラットフォームKlookによると、世界経済の不確実性にもかかわらず、外国人観光客は依然としてベトナムへの訪問を計画しているという。
今年第1四半期には外国人観光客270万人がベトナムを訪れており、Klookは韓国人やシンガポール人を含む外国人観光客数が飛躍的に伸びていることを確認している。
Klookのベトナム担当マネージングディレクターであるグエン・フイ・ホアン氏の予想では、2023年が海外旅行のブームになる。また、Colliers Vietnamによると、ホーチミンはシンガポールやバンコク、バリとともに、アジアの観光復興をリードする市場になるという。
ベトナムのリゾート観光発展の基盤は非常に強固であり、今年はより多くのビジネス取引が成立する可能性が高い。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。