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ホーチミン市内の中小規模ホテル、経営困難な状態が続く
<写真:Tuoi Tre>
ベトナムでは国際観光を再開して1年以上経つが、ホーチミン市内にある中小規模の宿泊施設は、外国人観光客数の減少によって困難な状況に陥っている。
パンデミック以前は中国が最大の観光市場であったが、中国人観光客は戻ってきておらず、多くのホテルが施設を他の用途に使用して耐え忍ぶ状態にある。
同市1区では外国人旅行者で賑わっていた多くのホテルが空き家になり、他のビジネスに取って代わられているという。
リートゥーチョン通りでは広々としたホテルが別の用途で使用され、ブイビエン通りやデタム通り沿いでは「ハウス・フォー・リース」の看板が多く見られ、大半が1つ星や2つ星の小規模ホテル前に掲げられている。
同市内で1〜4つ星ホテルチェーンを経営する業者は、パンデミック前は同市1区にホテル9つを所有していたが、現在は3つを閉鎖した。パンデミック前に閉鎖されたホテルはどれも90〜100%の客室稼働率を記録していた。
残った小規模の6つは最高で客室稼働率が70%程度になるが、以前ほど安定することはないといい、ホテル業界は市場競争の激化で集客を競い合う一方、維持費や運営費の負担を強いられている。
同市1区のA25ホテルのグエン・ティ・トゥイ・ロアン代表によると、多くのホテルはインフラが著しく劣化しているため、銀行融資の優遇措置を受けてローンの支払い期限を延長し、能力やサービスの質を向上させて顧客に選ばれるサービスを提供したいと考えているという。
しかし、同ホテルはインフラが悪化する一方で収益が減少しており、パンデミック後にコストが高騰したため、最適なソリューションを決断できずにいる。
同市1区文化情報課のドアン・ティ・アイン・トゥエット課長によると、ホテル困難の原因は外国人観光客数の減少と滞在期間の短期化、消費額の低迷にある。
また、長期化したパンデミックによって多くの宿泊施設従業員が転職し、大半の施設で人材が不足していることも原因となっている。
同市1区ではパンデミック後にホテル数が約20%減少した。
2022年末の時点で同市には3200以上の宿泊施設があり、6万5000室以上の客室を有しているが、1~5つ星ホテルの数は2019年の1342戸から312%急減しており、最も急激な落ち込みを見せたのは、1つ星と2つ星のホテル数であった。
同市観光部門は様々な支援策を講じているが、宿泊客数が回復していないため、ホテルの回復には時間を要する状態である。
ホテルチェーンSilverlandの代表者によると、中小規模のホテルはベトナムに観光客が戻り、客室稼働率が以前のように95〜100%に回復して初めて、経営を維持することができるという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。