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外国人観光客が失望するナイトライフ、都市の努力に真新しいもの無し
<写真:VnExpress>
多くの外国人観光客が「ベトナムの主要都市では夜の娯楽が限られており、大半の施設や飲食店が午後10時には閉まってしまう。お金を使う機会がほぼない」と不満を漏らしている。
シンガポール人観光客のデイブ・タンさん(32)と友人グループはニンビン省のツアーに参加した後に、ハノイ市へ戻って深夜までパーティーをするつもりであったが、多くの娯楽施設が午後10時に閉まってしまいショックを受けた。
夕食を食べようと食堂を探したが屋台料理しかなく、ビールとパンを買うためにコンビニを探すだけで30分近く掛かったという。
タンさんは1晩で使い切ろうと思っていた500ドル(約7万1000円)の大半に手を付けずにホテルへ戻った。
シンガポールのバーやナイトクラブは平日も週末も午前1時か2時まで営業し、その後は夜中の3時に閉店する他のパブに行くことができる。また、バンコクの娯楽施設は徹夜で営業している場所もある。
ハノイ市に5年以上在住するトルコ人男性のジャンさん(33)は、同市のナイトライフサービスに退屈を感じ「本当に退屈。ナイトライフがほぼ無いに等しい」と語る。
ジャンさんによると、同市にはターヒエン(Ta Hien)通り以外に娯楽の選択肢がなく、週末にはいつも混雑して窮屈なバーが数軒あるだけである。
ダナン市も同様で、ジャンさんと友人グループが同市を訪れた際には中心街の大半の店が午後11時前には閉まっていた。
午後9時頃にナイトマーケットを訪れると既に片付けが始まっていたため、中心街へ移動したが、そこでも開いていたのは3軒のパブと歩道のカフェだけであったという。
ベトナムは2019年に記録的な1800万人という外国人観光客を受け入れたが、消費額は少ないものであった。
ベトナム国家観光局によると、観光客の平均消費額は1泊7.5ドル(約1100円)で、シンガポールでの消費額のわずか7.5%、タイでの消費額の25%である。
旅行ソリューション会社MQLのミケル・アンヘル氏によると、中流・高級観光客の80%がベトナムのナイトアクティビティ不足に退屈を感じており、観光客の10人中8人は夜が静かすぎて娯楽を見つけるのが難しいと答えている。
約80%の観光客はベトナム滞在中の夜に消費しなかったという。
観光アナリストのファム・チュン・ルオン氏は「ベトナムはビザの煩わしさに加え、外国人観光客にとってユニークな旅行体験やナイトライフが少なすぎる」と指摘する。
ベトナムの観光業界は商品を変えようとしないため、外国人観光客は退屈し、再訪をためらっている。
タイのような近隣諸国はナイトアクティビティの開発において良い仕事をしており、過去数年でタイを倣ってハノイ市とホーチミン市、フエ市、ダナン市は夜の大道芸開催や歩行者天国、フードコートの開設でナイトエコノミー活性化の努力をしてきた。
しかし、観光関係者によると、ベトナムの主要都市でのナイトライフ体験は、タイと比べて目新しいものはないという。
今年1月〜5月でベトナムは460万人の外国人観光客を受け入れたが、この数字はパンデミック前水準の63%に過ぎない。
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