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ベトナムでの笑気ガス使用、保健省が撲滅を厳命
<写真:Tuoi Tre>
保健省はベトナムで若者の間で笑気ガス(N2O)の娯楽使用が広まっていることを受け、各省・市の保健部門に対し、笑気ガス使用を工業用のみに限定することを目的とした対策を強化するように命じた。
保健省の規制で笑気ガスは工業用化学薬品と食品加工にしか使用できず、現在は歯科の鎮静や疼痛管理に使用する可能性を研究している段階である。
しかし、笑気ガスは酩酊感をもたらすため、ベトナムでは多くの若者が娯楽目的で笑気ガスを吸引している。
過去数年はベトナム全土のバー、クラブ、飲食店が笑気ガス入りの風船をパーティー参加者に販売する状態である。
ハノイ市のバックマイ病院毒物管理センターのグエン・チュン・グエン所長によると、多くの場合に笑気ガス使用者は一過性のめまい、解離、見当識障害、平衡感覚の喪失、記憶力や認知力の低下、足の脱力感といった副作用に苦しみ、つまずきや転倒などの事故が発生する可能性があるという。
ベトナムでは笑気ガスが原因の窒息による死亡事故も報告されている。
最近はホーチミン市で26歳の女性が、2日間にわたって約7個の笑気ガス容器に貯蔵された笑気ガスを吸入し続け、中毒症状で同市5区の7A軍事病院に入院して治療を受けた。
患者の家族によると、患者は笑気ガスを吸入した後、しびれ感、歩行困難、括約筋機能障害などの症状が徐々に悪化した。
患者は病院での治療を受けずに市販薬を買って服用していたが、15日後に症状が悪化したため、患者はようやく病院で診察を受けることになった。
病院では患者が約5年前から定期的に笑気ガス入り風船を吸引し、週に3回の頻度で毎回5~7個の風船を使用していたことが判明した。
同病院の医師によると、患者は頸髄損傷が確認され、麻痺と歩行不能が生じたという。
同様にバックマイ病院毒物管理センターでも、笑気ガスのレクリエーション使用による患者を相当数受け入れている。
数年前から笑気ガスを常用していたある青年は、最近になって脊髄と神経系に深刻な損傷を受け、四肢麻痺で入院した。青年の治療には数ヶ月を要し、様々な長期的影響や後遺症を引き起こす可能性があるという。
医師によると、笑気ガスの本質的な性質は麻薬の性質と似ており、快楽的な効果を求めて使用量がエスカレートする傾向がある。特に笑気ガスを頻繁に使用する人は依存症になりやすく、他の合成麻薬を求める可能性が高い。
7A軍病院の神経科部長であるキエウ・マン・ハ医師によれば、多くの人が最初は娯楽のために笑気ガスを使用し、効果が直ぐに切れることを理由に無害であると思っているという。
ベトナムでは当局が笑気ガスの非工業的利用を禁止しているが、個人が様々なサイズの笑気ガスのガスボンベを販売する市場は依然として活発である。
保健省は最近、省・市の保健部門に通達を出して笑気ガスの製造・取引・使用に対する監督・規制を強化し、誤用や不適切な行為に対して断固とした措置を取る必要性を強調した。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。