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ハノイで百日咳症例が増加、集団免疫の低下が原因か

<写真:baolaocai.vn>
ベトナムの多くの省や都市で百日咳の感染が再び確認されている。これは呼吸器を介して容易に感染する病気であり、小児に対して深刻な合併症を引き起こす可能性がある。
ハノイ市では、過去数週間で百日咳の感染者が増加している。例えば、先週は20件の感染が確認され、年初からの累計では193件に達している。
これは、2023年同期に感染例が報告されていなかった状況からの急増である。感染の種は、ハノイ市内の29区や市町村に散在している。
クアンガイ省でも百日咳の感染が散発的に報告されており、広範な感染拡大を防ぐための対策が急務となっている。2020年以降、同省では百日咳の報告がなかったが、今回の再出現により、早期発見と隔離、治療、感染源の封じ込めに向けた積極的な対策が講じられている。
ホーチミン市では、数十件の百日咳の感染が報告されており、特に5歳未満の子供に集中している。感染した子供の母親は、ワクチン接種歴がないか不明なケースが多い。重症化した例も見られ、酸素投与が必要な場合や肺炎、小気道炎を発症するケースがある。
感染者の増加について、元予防医学局局長のチャン・ダック・フー氏は、最近の百日咳の感染増加はワクチン接種率の低下によるものであると指摘する。
近年、ワクチンの供給不足が発生し、特に新型コロナウイルスのパンデミック中に予防接種の機会が減少した。また、5種混合ワクチンの不足も影響している。
ベトナム保健省は、各地方自治体に対し、百日咳や麻疹の予防計画を立てるように呼びかけている。特に、医療施設内での交差感染防止と予防接種の強化が求められている。
ハノイ市の疾病管理センターの代表者によれば、百日咳は小児にとって特に危険であり、早期に治療されないと深刻な合併症を引き起こす可能性がある。
予防の最も効果的な方法はワクチン接種であり、現在、百日咳ワクチンは拡大予防接種プログラムの一環として提供されている。
生後2ヶ月からワクチン接種が可能であり、適切な時期に接種することが重要である。また、生後2ヶ月未満の乳児は、母親から胎盤を通じて得られる抗体により受動免疫を享受できるため、妊娠中の女性もワクチン接種を検討すべきである。
さらに、百日咳の感染リスクを減らすためには、衛生管理も重要であり、手洗いの徹底や、咳やくしゃみをする際のエチケットの指導、家庭内の清潔保持、特に子供が触れる玩具や家具の消毒が推奨されている。加えて、バランスの取れた食事と適切な栄養供給も免疫力の向上に寄与する。
保護者は子供が頻繁に咳をしたり、呼吸困難や高熱の症状がある場合、速やかに医療機関を受診することが重要である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。