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ベトナム繊維・衣料品業界、受注改善も多くの課題
<写真:tuoitre-vn>
ベトナムにおける繊維業界の企業は、受注増加や売上改善が見られる一方で、単価、人件費、運送費、グリーン化への対応といった複数の課題に直面している。
2023年には多くの企業が深刻な受注不足により業績が悪化したが、2024年上半期には回復の兆しが見え始め、利益を大幅に伸ばす企業も現れた。
例えば、タインコン繊維社は、上半期の売上が1兆7800億ドン(約101億3154万円)、税引後利益が1340億ドン(約7億6152万3000円)で、前年同期比でそれぞれ12%、135%増加した。第3四半期の受注計画の約90%、第4四半期の約86%を既に確保しているという。
また、ホアトー繊維社は、第2四半期の純利益が約700億ドン(約3億9833万6400円)となり、過去7四半期で最高の水準に達した。
しかし、全体的な回復にはばらつきがあり、利益を損なう企業も多い。例えば、センチュリー繊維社は、第2四半期の売上が前年同期比で1000億ドン(約5億6905万2000円)以上減少し、税引後利益が過去最高の550億ドン(約3億1397万8600円)の赤字となった。
ベトナム繊維協会(Vitas)のデータによると、2024年上半期のベトナム繊維製品の輸出額は約195億ドル(約2兆9147億8750万円)で、前年同期比3.94%増加した。
しかし、第3四半期までの受注は確保されているものの、第4四半期の受注は不確実性が高い。
ある企業幹部は「受注は増えたが価格は低く、コストが上昇している。多くの企業は利益を出すために数千枚単位の小口注文を受け入れざるを得ない」と述べている。
特に、フンイエン繊維社や北部繊維製品社などの企業は、売上と利益の減少に苦しみ、ガーメックス・サイゴン社は依然として受注が少なく、主に資産売却からの収入に頼っている。
ベトナム繊維業界は「グリーン化」に向けた取り組みが求められており、これに対応しないと市場から淘汰される可能性がある。
しかし、多くの企業が厳しい要件に苦戦している。例えば、タインコン繊維社は輸出の増加を見込んでいるが、米国市場の不確実性や北欧市場の新たな規制に対する懸念がある。
ベトナムの繊維業界は2024年に向けて、受注増加の期待があるものの、コスト競争や規制強化に伴う課題に直面し続けることになる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。