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回復の兆しを見せる不動産市場、依然として不透明

2024年08月28日(水)07時00分 公開
回復の兆しを見せる不動産市場、依然として不透明

<写真:tuoitre.vn>

 

世界銀行(WB)は8月26日に発表したベトナム経済情勢に関する最新報告書で、ベトナムの不動産市場は回復の兆しを見せているが、その回復はまだ明確ではないと指摘した。

 

WBは2024年のベトナム経済成長率を6.1%、2025年から2026年にかけては6.5%に達すると予測している。

 

不動産市場については、企業債券市場の凍結が解消され、土地法が施行される2024年末から2025年初めにかけて、回復が本格化するという。

 

しかし、投資家の慎重な姿勢が続いており、許認可を受けたプロジェクトや新規住宅供給数は、用地取得手続きや補償に関する問題が未解決のままであるため、2023年第4四半期と比較して2024年第1四半期にはほぼ横ばいで推移している。

 

一方で、新規ローンに対する不動産金利の低下により、2024年第1四半期の取引価値は前期比で22%増加した。

 

しかし、投資家の信頼は依然として低く、不動産セクターは企業や住宅購入者の不良債権が増加したことで、2023年の総融資残高に占める割合が2.73%に達し、2022年の1.7%から上昇したことによる金融リスクに直面している。

 

また、ベトナム不動産仲介協会によると、現在の取引量は、パンデミック前の2018年から2019年の平均取引量の20%にとどまっているという。

 

WBはベトナム政府が不動産市場の回復を支援するために法律の早期施行を進めていることを評価するとともに、2023年にベトナム国家銀行が4回の金利引き下げを行ったことで、新規ローンの金利が低下し、不動産需要がある程度支えられていると指摘した。

 

しかし、WBは不動産市場の回復には予想以上に時間がかかり、民間セクターの投資に悪影響を及ぼす可能性があると警告している。

 

債券市場について、WBは企業債券市場が回復の兆しを見せているとし、2024年上半期の企業債券発行量は前年同期比で2.5倍増となったことを報告した。

 

この増加は銀行が低金利環境を利用して債務再編を行った結果である。しかし、2024年下半期には約139兆8000億ドン(約8192億2800万円)相当の債券が償還期限を迎える見込みであり、そのうち不動産債券が42%を占めており、資金繰りが厳しい中で不動産セクターに圧力をかける可能性があるという。

 

また、WBは2023年以降、銀行の資産品質が依然として懸念事項であり、不良債権比率が2022年の1.9%から2023年には4.6%に急増したと報告している。

 

特にサイゴン商業銀行(SCB)の不良債権が影響しているという。さらに、再構築されたローンやベトナム資産管理会社(VAMC)の債務を含めると、不良債権と見なされる総額は7.9%に達する可能性がある。

 

2024年第1四半期の最新データでは、銀行部門全体の信用残高の83%を占める27の商業銀行の不良債権比率が、2023年第4四半期の1.9%から2.2%に増加したと報告されており、不良債権の増加と信用成長の鈍化が相まって、銀行の利益率にさらなる圧力がかかるとされている。

 

再構築されたローンの期限延長措置が2024年12月で終了する予定であり、これにより不良債権比率がさらに高まる可能性がある。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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