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ハロン湾のクルーズ業界、台風ヤギで大打撃
<写真:baohaiduong.vn>
ベトナムのクアンニン省ハロン市では、台風ヤギの影響によってクルーズ業界が新型コロナウイルス以上の深刻な被害を受けている。
多くの船が沈没し、その他の施設も甚大な被害を被った。
16日付の報道によると、クアンニン省観光局の暫定評価では、台風による被害でハロン市のクルーズ事業者が破産の危機に瀕しているという。
観光船を運営するLux GroupのCEOであるファム・ハー氏は、多くの船主が資産を失い、借金返済の手段を失ったと語っている。
ハー氏によると、多くのクルーズ船が沈み、再稼働には少なくとも6カ月〜1年かかる見込みである。
同氏の会社では、2隻の観光用カヌーが沈没したが、Emperor Cruises Legacy HalongやHeritage Bình Chuẩnといった夜間クルーズ船は軽度の損傷に留まった。
ハナム村の住民であるヴー・ディン・サン氏(40)は、家族の所有する3隻の観光船が沈没し、破産に追い込まれたと涙ながらに語っている。
同氏によると、兄弟で共同出資して4隻の観光船を購入したが、そのうち3隻が沈没した。1隻の価値は約20億ドン(約1150万円)で、家族は無一文になり、銀行への借金も残った状態である。
クアンニン省交通運輸局の13日の報告によると、ハロン市では27隻の観光船と4隻の貨物船が沈没した。また、ハイフォン市でも23隻の船舶が損傷、沈没している。
一部の船主は、沈没した船を引き上げるための費用が約1億ドン(約57万3000円)、修理費が8億ドン〜10億ドン(約459万〜571万円)にも上るため、再開の目途が立たず、廃業を考えているという。
観光局の初期報告では、ハロン市沿岸の宿泊施設も窓ガラスや屋根瓦の破損、風による倒壊、内装や家具の損壊が確認された。
ハロン市、バンドン、カムファー、コトーでは最も大きな被害が出ており、多くの施設が修繕不可能な状態にある。
一方、多くの旅行会社はツアーのキャンセルが少なく、深刻な損害は受けていないという。
9月初旬は観光シーズンのピークではなく、観光客の多くはすぐに他の地域へのツアーに振り替えられた。
旅行業界によると、9月末から10月初旬にかけて、北部ベトナムの観光業が回復に向かうと見込まれている。
しかし、ハー氏によると、クルーズ業界にとって今回の被害は、新型コロナウイルスの影響を上回る深刻な打撃となった。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。