おすすめのプロモーション
ホーチミン市内7600本の樹木、倒木のリスクに懸念

<写真:baomoi.com>
ホーチミン市には高さ20m以上の樹木が7600本存在し、特に市中心部の道路沿いに多く植えられているが、同市には十分な検査設備や技術が不足しているため、倒木や枝折れのリスクが懸念されている。
これは緑地管理会社であるホーチミン市公園緑地社が10月8日に開催した専門研修会で明らかにされた。
同研修はシンガポールの専門家がリスク評価や管理手法を指導し、ホーチミン市の樹木管理を強化することが目的とされている。
同社の調査によれば、ホーチミン市には高さ20〜50mの樹木が7600本あり、その多くが市内主要道路に植えられたものである。
これらの木々は第3種樹木(高さ12m以上、直径50cm以上)に分類される。
同社のレー・コン・フォン社長によると、この規模の樹木を管理する際の十分な設備がないため、欠陥を発見して処置することが難しい。
樹木の状態を評価するための先進的な機器が不足しており、主に目視や経験に頼っているのが現状である。
また、サオやダウといった一部の樹種は枝がライオンの尾のように自然に広がり、上部が不安定になりやすい。
実際に、8月にはタオダン公園で高さ25mのダウの枝が落下し、2人が死亡する事故が発生している。
シンガポール国立公園管理局(Nparks)の都市緑化責任者であるエリック・オン氏は、高さ20mを超える街路樹は倒木のリスクが高いと指摘する。
シンガポールでは街路樹の高さが15mまでに抑えられており、公園や保護区域のみで高さに制限がないという。
オン氏によると、樹木の根の損傷や幹の空洞化、枝葉の不均衡などが倒木の原因になる。
これらの問題を検出するために、シンガポールでは超音波断層技術や赤外線カメラ、特殊なボーリング機器が使用されているという。
シンガポールでは3000本の樹木に傾斜センサーを設置し、異常が発生した際に管理センターへ即時通知が行われる仕組みが採用されている。
ホーチミン市では、最近の剪定作業に対して「やりすぎ」だとの批判が一部で上がっているが、オン氏はシンガポールでも同様の問題が起きていると述べ、事前に市民に説明するための告知方法を整備する必要があると助言した。
同市には現在、1,200以上の道路に20万本以上の樹木が植えられており、そのうち大部分は長年にわたり成長した大型の木で、倒木リスクが懸念されている。最近2カ月間で市内では複数の倒木事故が発生し、3人が死亡、4人が負傷している。このため、市の緑地管理部門はドローンを使って樹木の状態を監視し、大型の枝を支えるためのケーブル固定やリスク評価チームの編成など、緊急対策を進めている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。