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Temuの配達遅延と割安感の欠如、消費者に広がる失望
<写真:cafef.vn>
Eコマースプラットフォーム「Temu」はベトナム市場に進出したが、価格の魅力や配送の迅速さで現地大手プラットフォームに対抗できていないと批判が広がっている。
ホーチミン市在住のアン氏は、食器類が低価格で販売されるという広告を見てアプリをダウンロードしたが、魅力的な商品が少なかったという。
アン氏によれば、一部商品は50〜70%の値引きがなされているが、元値が高いため実質的な割安感は低い。
アン氏は「10万ドン(約604円)のスマホケースは、Shopeeで1000ドン(約6円)で手に入る商品と比較して魅力がない」と語った。
また、他のユーザーからもTemuの商品ラインアップはShopeeやTikTok Shop、Lazadaなど既存の大手プラットフォームに大きな違いがないとの意見が寄せられている。
アプリ内で興味を引かれる商品があっても、同等品が他プラットフォームでさらに安く手に入るケースもあり、低価格を期待していた消費者の失望感が高まっている。
さらに、Temuの配送・決済・梱包などのサービスは、現地市場における競争力が欠如しているという。
TemuはベトナムでNinja VanとBestの2社と提携し、配送の遅延に対しては2万5000ドン(約151円)の補償を提供している。
複数の商品が1パッケージで配送される点が評価される一方で、梱包が緩いため破損リスクが懸念点に上がる。
また、現地の他社と異なり、Temuでは代金引換(COD)決済に対応しておらず、消費者の購買意欲に影響を及ぼしている。
SocialHeatによると、Temuがベトナム市場に参入してから1か月間で、SNS上での投稿やコメントが急増しており、特に「価格が安くない」「品質に不安がある」などの批判が多く見受けられる。
さらに、オーストラリアの消費者保護団体CHOICEがTemuで販売される商品の安全性に懸念を示したこともあり、プラットフォームへの不信感が強まっている。
YouNet Mediaの市場分析担当者によると、Temuが信頼を築くためには、法令遵守の強化や偽造品対策、ローカル企業との連携が不可欠である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。