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20万ドンを稼ぐ宝くじ売り、鳩に餌を与える優しい習慣

<写真:tuoitre.vn>
ホーチミン市1区にあるレヴァンタム公園では毎朝、車椅子に乗った宝くじ売り子のグエン・ホアン・ビンさん(48)が、鳩やスズメに餌を与える姿が見られる。
地元の人々はビンさんを「鳩の友達」と呼び、親しみを込めて見守っている。
ビンさんは20年以上、売り子として生活してきた。毎朝、車椅子の上に約3kgの穀物を積み、公園へと向かう。
公園に到着すると、鳩の群れが一斉に集まる。ビンさんは餌を撒いた後、少し離れて宝くじを売り込みを続ける。
「鳩たちが飢えないように、毎日3回餌を与えている。朝、昼、そして夕方にもう一度」と語る。
ビンさんが与える餌は、主に穀物やトウモロコシ、大豆などの混合飼料で、鳩たちはそれを嬉しそうに食べる。
中でも、黒く光る美しい鳩は、ビンさんの車椅子に直接とまり、目の前で餌をついばむことも多い。
ビンさんは毎日売り歩く中で200枚以上の宝くじを販売し、約20万ドン(約1202円)を稼ぐ。
その収入の一部である4万5000ドン(約270円)を鳩の餌代に充てているが、時には悪天候や売れ残りの影響で収入が減ることもある。
それでも、鳩たちへの愛情を優先し、費用がかさむことを気にしない。
ビンさんはサイゴンで生まれ育ったが、事故により頭部を負傷し、その後の生活は大きな困難を伴うものとなった。
それでも、毎日笑顔で鳩たちに餌を与えることが、何よりの喜びであると言う。
公園でビンさんをよく見かける人々も、ビンさんと鳩たちの穏やかな日常を温かく見守っている。
保安員や他の市民たちは、ビンさんが鳩に餌を与えている姿を見て「あの人は鳩の友達だ」と言う。
ビンさんの優しさは周囲の人々にも伝わり、共感を呼び、他の市民たちも公園で鳩たちに餌を与えることが多い。
運動をしている人々や近所の住民たちが、それぞれ袋に詰めた米や穀物を鳩たちに供給している。
この光景は、まるでひとつの小さなコミュニティのように見え、鳩たちは日々その恩恵を受けている。
ビンさんは「鳩たちがどこから来たのかは分からないが、毎日ここに集まってくる」と話す。
その生活リズムを理解し、観察することがビンさんの楽しみのひとつとなっている。
鳩たちは餌を食べ終わると、公園の近くのビルの屋上に移動し、また次の場所へと飛び去っていく。
ビンさんの日常は、単に物を売るという仕事を超え、自然と動物への深い愛情に満ちている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。