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ベトナムで麻疹が急増、前年比111倍の患者数
<写真:vietnamplus.vn>
ベトナム保健省によると、2024年の麻疹感染者数は前年同時期と比較して111倍に急増し、関連死者も確認されている。
2024年初頭から現在までに、ベトナム国内で約2万件の麻疹疑い症例が報告され、そのうち5000件近くが陽性と診断された。
また、これに関連してホーチミン市で3人、ベンチェ省とビンズオン省でそれぞれ1人、計5人の死亡が確認されている。
保健省予防医療局の副局長であるグエン・ルオン・タム氏は、新型コロナウイルス感染症の流行後、世界的に麻疹患者が増加傾向にあることを指摘した。
2023年には世界全体で1030万人の麻疹感染者が報告され、死亡者数は主に5歳未満の子どもを中心に10万7000人以上にのぼった。
特に、ホーチミン市やドンナイ省、ゲアン省、ダクラク省、ビンズオン省、ハノイ市、カインホア省、タインホア省、キエンザン省、カントー市、ドンタップ省といった地域で、麻疹疑いおよび陽性症例が多く確認されている。
タインホア省では2024年に657件の麻疹および麻疹発疹症例が報告され、前年と比較して急増している。
また、ドンナイ省では9月に20件であった麻疹症例が11月には102件に増加しており、地域社会におけるワクチン接種率の低さが懸念されている。
タム氏によると、麻疹の増加は感染症の周期的発生に加え、ワクチン接種率の低下が主な原因であるという。
また、9カ月未満の乳幼児など、ワクチン接種対象外の年齢層でも感染が確認されており、この状況に対応するため、保健省は接種可能年齢の引き下げを検討している。
さらに、ベトナムでは1歳から10歳の子どもを対象に31省市で麻疹ワクチン接種キャンペーンを展開中であるが、進捗に遅れが見られる地域もある。
保健省はWHO(世界保健機関)から提供された113万回分以上のワクチンを地方に配布しているが、ホーチミン市は独自に予算を確保し、30万回分を追加調達している。
保健省は麻疹の流行拡大を抑えるため、ワクチン接種体制の強化と、地域住民への啓発活動の推進に努めるとしている。
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