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止まらない南部地域の麻疹感染、医療体制に深刻な影響
<写真:baoapbac.vn>
南部地域では麻疹(はしか)の感染が急速に拡大し、多くの省市で医療機関が危機的状況に直面している。
ホーチミン市やドンナイ省、ビンズオン省、カマウ省、バクリエウ省などがホットスポットとなっており、患者数が例年を大幅に上回るペースで増加している。
ドンナイ省は南部地域で最も多くの麻疹患者を抱えており、同省の小児病院感染症科では、病床数を超える患者を受け入れている状況である。
感染症科に割り当てられた110床に対し、200人以上の患者が治療を受けており、廊下にも臨時の病床が設置される事態となっている。
小児病院では医療従事者が限られた人員でフル稼働しているが、入院患者の増加に伴い、多くの子どもが1つのベッドを共有せざるを得ない状況である。
また、重症例の増加により人工呼吸器を必要とする患者も多く、集中治療室は逼迫している。
11月24日時点では南部全体で1万6503件の麻疹感染が確認され、2023年の292件と比較して56倍以上の増加を記録した。
特に1~10歳の子どもが感染者の60%を占めており、ワクチン接種が不十分なことが感染拡大の一因とされている。
調査によれば、多くの感染者が予防接種を受けていない、または接種が不完全であった。
接種を拒否する保護者が約10~12%存在することが問題視されている。
ドンナイ省などでは地域住民に対する接種の呼びかけが繰り返されているが、保護者の間には依然として接種への抵抗があるという。
ホーチミン市は8月に麻疹の流行を公式に宣言し、市内のワクチン接種率は100%を超えたが、感染拡大は止まらず、周辺省からの移動により感染者が増加しているとみられる。
ホーチミン市は家庭訪問と対象者の洗い出しを実施し、未接種の子どものリストを作成する取り組みを強化している。
しかし、人口の流動性が高い地域では未接種の子どもの把握が困難であり、特に工業団地周辺で感染リスクが高いと指摘されている。
麻疹の感染拡大を抑制するため、南部地域全体でのワクチン接種率向上が急務である。
行政と医療機関が連携し、接種推進活動を徹底することが求められている。同時に、医療体制の強化や人員補充を含む緊急対策が必要である。
麻疹流行の抑制には感染予防に対する住民の意識向上と、予防接種の重要性を訴える情報発信が不可欠であり、感染状況が深刻化する中、各自治体が迅速な対応を迫られている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。