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ベトナム最大規模の外国為替詐欺、被害額は5兆2000億ドン超
<写真:baoquangninh.vn>
ハノイ市警察はTikTokerであり「Mr. Pips」として知られるフォー・ドゥック・ナム容疑者が、ベトナム国内最大規模の外国為替および株式投資詐欺事件の首謀者であると発表した。
本事件では31人の容疑者が起訴され、2661人の被害者が確認されている。押収された資産総額は5兆2000億ドン(約311億8876万円)に上る。
ナム容疑者は豪邸や高級車を誇示し、ソーシャルメディア上で投資教育を行うなど、裕福で成功した人物としてのイメージを構築していた。
しかし、逮捕後のナム容疑者は髪を剃られ、調査機関で萎縮した様子を見せた。
ナム容疑者は「豪華な生活や高級車を見せることで人々に信頼感を与え、投資を勧誘しやすくなる」とその詐欺手口を供述している。
ナム容疑者が率いる詐欺グループは、高度なマーケティング戦略を駆使し、他の犯罪グループよりも信頼を得やすかったとされる。
特にナム容疑者と共犯者のレー・カック・ゴー氏の豪華なライフスタイルが多くの人々を魅了し、短期間で「大金持ち」になれるという幻想を与えたことが、被害拡大の一因となった。
ハノイ市警察のカオ・ヴァン・タイ副室長は、ナム容疑者のグループが匿名性を活用し、巧妙な詐欺手法を展開していたと指摘する。
グループは1000人以上のスタッフを雇用し、8時から21時まで組織的に活動していた。徹底的なトレーニングを受けたスタッフがシナリオを駆使し、被害者を騙していたという。
ナム容疑者の逮捕は容易ではなかった。
捜査責任者であるタイン・キエン・チュン大佐によれば、容疑者は主にカンボジアで活動し、時折ベトナムに帰国する形で捜査を撹乱していた。
しかし、警察は高度な技術と専門知識を駆使し、ホーチミン市1区で容疑者を拘束することに成功した。
本事件の被害者リストは、押収された約280台のコンピューターの一部から得られたデータに基づいている。ただし、実際の被害総額はさらに増加する可能性がある。
ハノイ市警察は今後も引き続き調査を進め、被害者の証言を基に正確な被害総額の算出を目指すとともに、押収資産の完全回収を進めていく方針である。
今回の事件はベトナムにおける高リスク投資詐欺の拡大に警鐘を鳴らすものであり、金融犯罪へのさらなる監視体制の強化が求められる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。