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SNSでの旅行予約に注意、テト前に詐欺被害が急増
<写真:cafef.vn>
ベトナムでは旧暦年末年始の旅行需要が高まる中、FacebookやTikTokなどのSNSを悪用した宿泊予約詐欺が急増している。
詐欺グループは高級ホテルやリゾートの公式ウェブサイトやFacebookページを模倣し、巧妙な手口で利用者を騙しているという。
ハノイ在住のNさんは、ソンラ省バクイエン郡タースア村での「雲海ツアー」を計画中に被害に遭った。
Nさんは魅力的な広告に誘われ、70万ドン(約4355円)を前金として送金したが、システムエラーを口実にさらに送金を求められた。
詐欺グループは偽の予約コードで文字「o」と数字「0」の混同を利用し、動画通話を通じて銀行アカウントへのアクセスを促してきたという。
最終的にNさんは詐欺に気付き通信を切断したが、金銭的な被害を受けてしまった。
中部高原地域でも同様の事例が報告されており、ダラット市の有名ホテルを装った偽ページを信じ、前金を送金した後に連絡が取れなくなるケースが発生している。
こうした詐欺は特に旅行需要が高まる年末年始に増加しており、注意が必要である。
オンライン宿泊予約の普及も詐欺増加の一因と考えられる。
Vietnam Reportの調査によると、2024年には旅行アプリを通じた予約が前年の31.4%から71.4%に急増しており、公式ウェブサイトを利用した予約も26.5%から57.1%へと拡大した。
一方で、FacebookやZaloなどのSNSを介した予約も広がり、詐欺グループがこうしたプラットフォームを悪用するケースが増加している。
旅行予約プラットフォームKlookの調査によれば、ベトナム人旅行者の91%がSNS上の口コミや動画レビューを参考にしており、この傾向が詐欺の温床となっている。
ベトナム商工省の電子商取引・デジタル経済局は「公式ウェブサイトやSNSページを模倣した詐欺の手口は年々巧妙化している」として、被害を防ぐためには予約者自身が信頼性を慎重に確認することが重要であると警告した。
ライセンスや正規の連絡先情報の確認、疑わしい送金要求への拒否が推奨されている。
地方当局や旅行業界も対策を進めており、バリア=ブンタウ省では観光客からの通報を受け、詐欺グループ摘発に向けた公式文書を発表した。
バリア=ブンタウ省の調査では、一部の被害者が約1億ドン(約62万2200円)を詐取された事例も確認されている。
旅行業界もオンラインシステムの改善や広告手法の強化を進めているが、SNS利用者自身の注意が依然として不可欠である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。