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横行する「即効減量」広告、健康被害が深刻化

<写真:tuoitre.vn>
ベトナムでは「1週間で10kg減」「食事制限・運動なしで痩せる」といった急速な減量をうたう広告が氾濫している。
SNSやウェブサイトでは、ダイエット薬やハーブティー、減量用コーヒーなどが「奇跡の効果」を持つとして販売されているが、その多くは医療機関の認可を受けておらず、健康被害を引き起こしている。
ハノイ市のバクマイ病院では、減量薬の服用による肝臓や腎臓の障害で入院する患者が相次いでいるという。
過去には、減量薬を服用した患者が呼吸困難や低体温を発症し、昏睡状態に陥ったケースも報告された。
検査の結果、禁止成分であるシブトラミンが含まれていたことが判明している。
シブトラミンには食欲抑制作用があるが、心血管系への悪影響が確認されており、欧米やベトナムでは使用が禁止されている。
しかし、違法な製品が市場に出回り、消費者の健康が危険にさらされているのが現状である。
タムアイン病院減量センターのレ・バ・ゴック副院長は「減量は糖尿病や心血管疾患と同様に長期的な管理が必要であり、運動や食事療法なしに実現するものではない」と警鐘を鳴らす。
市場に出回る減量補助食品の多くには、禁止成分であるフェノールフタレインやシブトラミンが含まれている可能性がある。
フェノールフタレインは腸の働きを促進し、一時的な体重減少をもたらすが、発がん性が指摘されている成分である。
現在、ベトナムで医師の処方に基づき使用が認められている減量薬は、オルリスタット(Orlistat)とリラグルチド(Liraglutide)の2種類のみとなっている。
これらは適切な診断と指導のもとで使用すべきであり、自己判断での服用は危険を伴う。
ベトナム保健省食品安全局は、違法な減量サプリメントの危険性について警告を発し、特に「減量キャンディー」や「減量ハーブサプリ」といった製品に注意を促している。
2024年にはダイエットサプリ「Detox Táo」の成分分析でシブトラミンが検出され、販売停止措置が取られた。
政府は違法な減量製品の取り締まりを強化しているが、SNSなどを通じた販売は後を絶たない。
消費者は医療機関での適切な診断を受け、安全な方法で減量に取り組むことが求められている。
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