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GrabとXanh SM、ベトナム配車市場の覇権を維持

<写真:baomoi.com>
日本の市場調査会社・楽天インサイトによる最新調査によれば、ベトナムにおける配車サービス利用者の87%がGrabまたはXanh SMを利用しており、両社で配車市場の9割近くを掌握していることが明らかとなった。
都市部においてはGrabの利用率が55%、地方でも54%に達し、全国平均においても最大のシェアを維持している。
一方、Xanh SMは全国平均で32%、都市部で33%、地方で30%と安定した成長を示している。
これに対し、国産配車アプリBeの利用率は9%にとどまり、その他の伝統的なタクシー会社のアプリはわずか数%のシェアに過ぎない。
GrabとXanh SMの競争は年々激化しており、GrabはAI技術の導入による利便性の向上を目指している。
Xanh SMは電動車両による環境負荷の低減と快適な乗車体験を武器にシェアを拡大している。
市場調査会社Mordor Intelligenceによれば、2025年以降のベトナム配車市場の年間成長率は19.5%に達する見通しで、2030年には市場規模が25億6000万ドル(約4兆3200億円)に達する見込みである。
利用者の評価においては、Grabがネットワークの広さとアプリの操作性の高さから支持を集めており、26%の利用者が「いつでも配車できる」、17%が「使いやすい」と回答した。
Xanh SMは新型で清潔な車両と高品質なサービスを評価され、「快適さを重視する層」からの支持が強く、16%がその点を挙げている。Beは割引率(23%)と料金(24%)において競争力を発揮している。
環境政策面でも動きが見られ、ホーチミン市では約40万台のバイク型配車車両を電動化する計画が進行中であり、Xanh SMにとっては追い風となっている。
Grabはまた、AIを活用した家族向けアカウントや飲食店バウチャー機能などの新サービスを導入しており、4月のイベント「GrabX」では、運転手および加盟店向けにAIアシスタントを提供するなど、利便性と収益性の両立を図っている。
一方、Beは「スーパーアプリ」戦略を展開し、配車サービスのみならず、フードデリバリー、チケット購入、決済、家事代行など計12種類のサービスを統合して提供している。
これにより、ユーザーの70%が複数のサービスを利用しており、単一サービス利用者に比べて支出額が25倍に達した。
新興勢力も市場参入を狙っており、TadaやLalamoveなどが低コストかつ多機能なサービスを武器に顧客獲得を目指している。
競争が一層激しさを増す中、GrabとXanh SMによる「二強時代」は今後もしばらく続くと見られる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。