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欧州発配車アプリのBolt、ベトナム市場参入を準備
<写真:dantri.com.vn>
欧州を拠点とする大手配車アプリのBoltが、ベトナム市場進出の準備を進めているとみられる。
Boltはホーチミン市での求人活動を活発化させる一方で、アプリのベトナム語対応を進めており、近く正式参入を発表する可能性が高いとされる。
Boltは最近、LinkedInでホーチミン市を拠点とする運営責任者、チームリーダー、カスタマーサポート担当者の募集を開始した。
また、SNSを利用した二輪車ドライバーの大量採用も進行中である。
Boltのアプリと公式ウェブサイトは既にベトナム語対応が完了しており、App StoreやGoogle Playでアプリのダウンロードが可能となっている。
ただし、サービスはまだ正式には開始されていない。
Boltは2013年にエストニアで創業者マーカス・ヴィリグ氏によって設立された企業である。
当初はTaxifyという名称で運営されていたが、後にBoltへと改名した。
同社は配車サービス、フードデリバリー、電動スクーターのレンタル、企業向け移動サービスなど幅広い事業を展開しており、現在では50か国以上でサービスを提供している。
東南アジアでは2020年にタイで事業を開始し、初期には手数料ゼロや低料金を武器に市場に参入した。
2024年にはマレーシアへ進出し、利用者向けの割引キャンペーンや固定手数料モデルを導入するなどして成長を続けている。
一方、ベトナムの配車アプリ市場は競争が激しいことで知られる。
これまでにUberやGojekといった企業が撤退を余儀なくされる中で、Grab、Xanh SM、Beが主要プレイヤーとして市場をリードしている。
市場の成長性は高く、調査会社Mordor Intelligenceの予測によれば、2024年には市場規模が8億8000万ドル(約1376億7600万円)に達し、2029年までには21億6000万ドル(約3379億3200万円)に拡大するとされる。
年平均成長率は19.5%と見込まれており、Boltの参入が市場に与える影響が注目されている。
Boltは2024年に売上高20億ユーロ(約3282億8000万円)を達成したと発表しており、企業評価額は80億ドル(約1兆2516億円)を超える。
Boltは2022年に6億2800万ユーロ(約1030億5492万円)を調達し、2023年にはIPO(新規株式公開)に向けた準備も進めている。
ベトナム市場への進出が成功すれば、Boltの東南アジア戦略における重要な一歩となる。
競争の激しい環境の中でBoltがどのような差別化戦略を打ち出し、市場での地位を確立するのかが今後の焦点となる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。