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偽薬と誇大広告が蔓延、消費者に与える深刻な影響

<写真:dantri.com.vn>
ベトナムでは、偽造医薬品や品質の劣る健康補助食品、化粧品がインターネットやSNSを介して広まり、インフルエンサーによる誇大な広告が社会問題となっている。
とりわけ、実際には医薬品ではない製品が治療効果を持つかのように宣伝されることで、消費者に誤った認識を与えている現状が顕著である。
近年、警察当局は偽薬および偽造健康食品の製造・販売に関わる多数の事件を摘発してきた。
代表的な事例としては、歌手ドアン・ディ・バン夫妻と関係を有する日焼け止め製造業者「EBCドンナイ」が刑事訴追を受けたケースが挙げられる。
また、「DJガン98」や「Ngân Collagen」などの企業も当局の監視下に置かれている。
SNS上では「H.H.」と名乗る人物が100万を超えるフォロワーを持つアカウントを通じて製品を宣伝しており、その内容には「薬」や「治療効果」といった誤解を招く表現が含まれているとの報告がなされている。
食品安全局はこれまでにもH.H.に関連する製品の広告に対して、誤解を招く表現を理由に複数回の警告と罰則を科してきた。
このような状況により、本来であれば医師の診療を受けるべき患者が、SNS上の誇大広告を信じて正規の治療を避ける事例が多発している。
特に、高齢者や慢性疾患を抱える層はこうした広告の標的となりやすく、医療現場からも強い懸念が表明されている。
医薬品市場が2026年には161億ドル(約2兆2990億円)に達すると予測される中で、製造、検査、流通の各段階において厳格な管理体制の構築が急務となっている。
大手薬局チェーンであるFPTリテール、An Khang、Pharmacityなどは、正規流通品のみを取り扱い、製品登録情報を公的データベースで確認することが可能な体制を整えている。
今後は法制度の整備と行政機関による監視体制の強化を通じて、医薬品市場の信頼回復および消費者の安全確保を図る必要がある。
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