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子どもの溺死が年間約2000人、水難事故での死亡率トップ

2025年07月30日(水)07時00分 公開
子どもの溺死が年間約2000人、水難事故での死亡率トップ

<写真:dantri.com.vn>

 

ベトナムでは毎年約2000人の子どもが溺死しており、同国は西太平洋地域において水難事故による児童死亡率が最も高い国の1つとされている。

 

この事実は7月25日の「世界溺水防止デー」に合わせて開催されたイベントにおいて、米団体「Campaign for Tobacco-Free Kids(CTFK)」のベトナム代表であるドアン・ティ・トゥ・フエン氏によって明らかにされた。

 

ベトナム保健省の統計によれば、0〜14歳の子どもの溺死率は先進国の約10倍に達しており、特に農村部では都市部の2倍のリスクがある。

 

死亡した子どもの55%は地方の貧困家庭に属している。

 

6〜15歳の子どもは河川、池、海辺で遊んでいる最中に事故に遭うことが多く、男児の方が死亡例が多い。

 

一方、5歳未満の子どもにおいては、自宅近くの水場や工事現場の水たまりなどが主な事故現場となっている。

 

世界保健機関(WHO)の報告では、世界全体で年間約30万人が溺死しており、その多くが低・中所得国における子どもや若者であるとされている。

 

こうした事故は本来予防可能であるにもかかわらず、家庭や地域社会における安全意識の欠如、成人による監督の不在、水泳技術や水辺に関する安全知識の不足が主な要因となっている。

 

さらに、教育インフラの未整備も深刻な課題である。

 

全国の小学校のうち、プールを備えているのはわずか0.47%(675校)にとどまり、中学校では0.25%、高校では0.41%と、いずれも極めて低い水準にある。

 

このような状況を受け、保健省傘下の「母子保健局」は全国的な啓発キャンペーンを開始し、水辺での安全教育の普及および学校や地域における水泳指導の拡充を進めている。

 

2018年からはCTFKと連携し、ドンタップ省、アンザン省、ダナン市を含む12省で水難事故防止プログラムを展開しており、ブルームバーグ財団の支援を受けて、過去7年間で5万2000人以上の子どもに水泳指導と安全スキルの教育を行った。

 

ベトナム公衆衛生大学の研究によると、これらの地域において溺死率が平均16%減少したことが確認されている。

 

7月にはクアンチ省において11の小中学校から100人を超える児童が安全な水泳指導および水辺での危機管理教育に参加し、地域における啓発活動が着実に広がりを見せている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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