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ハノイの低排出ゾーン導入、30年に向けて車両規制強化を前倒し

〈写真:Vneconomy.vn〉
ハノイ市人民委員会は8月28日、首都法第28条に基づく低排出ゾーン(LEZ)の導入に関する草案を発表し、市民からの意見募集を開始した。
従来は2031年の導入を予定していたが、新たな草案ではこの時期を前倒しし、より早期に大気汚染対策を実施する方針である。
LEZとは、大気汚染が深刻な地域において、排出基準を満たさない車両の通行を制限または課金する制度である。
今回の草案では、2026年7月から環状1号線内で試行を開始し、2028年1月には環状2号線、2030年には環状3号線全域へと段階的に拡大する計画が示された。
また、他の地域においても、各自治体の判断により自主的な導入が奨励される。
この方針転換は、ハノイ市議会が2024年に採択した決議47の「2025年から2030年にかけてホアンキエム区やバーディン区などで試験運用を行い、2031年以降に全市へ拡大する」という内容を見直すものである。
見直しの背景には、首相指令第20号に基づく早期の環境対策の必要性がある。
LEZの適用対象となるのは、以下のいずれかに該当するエリアとなっている。
第1に旧12区(バーディン、ホアンキエム、ハイバーチュン等)に属する密集住宅地。第2に交通混雑度が高い区域(TCVN 13592:2022基準でD~Fレベル)。第3に直近1年間の空気質が国家基準を下回っている地域である。
規制内容としては、ディーゼル車の大型トラックや化石燃料を使用する二輪車の通行を禁止するほか、排出基準「レベル4」未満の自動車に対し、時間帯や地域に応じた通行制限を実施する。
また、高排出車両に対しては通行料や手数料の導入が検討されており、市民や企業に対しては電動車両などへの移行を促す支援策が講じられる予定である。
本草案は2025年末に市議会で審議された後、2026年から施行される見通しである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。