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ベトナム観光の歴史と発展、65年でゼロからASEAN上位へ

<写真:vietnamtourism.gov.vn>
1959年に観光事業を開始してから65年が経過し、ベトナムは2024年に約1760万人の外国人観光客を迎え入れた。
これにより、同国はタイ、マレーシアに次ぐ東南アジア第3位の観光地へと成長した。
観光産業は1970年代にはほぼ存在せず、1986年のドイモイ政策以降も、国営旅行会社を通じた受け入れが中心であった。
外国人の訪問には招待状やビザが必要とされ、一般観光が広がる環境にはなかった。
状況が大きく変化したのは1994年のアメリカによる経済制裁解除であり、これを契機として国際社会との接点が増加した。
翌1995年には観光客数が135万人に急増し、その後のASEAN加盟、ビザ免除協定、航空路線の拡充などを背景に、観光客数は継続的に増加の一途をたどった。
2019年には過去最多となる1800万人の外国人観光客を記録し、観光産業はGDPの9%を占めるまでに成長した。
しかし、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により観光は急減し、2022年の国境再開後も回復は緩やかであった。
それでも2024年には回復率98%を達成し、訪問者数は1760万人にまで回復した。主な訪問国は韓国、中国、台湾、アメリカなどである。
観光業の急成長に伴い、各地でリゾート開発や交通インフラの整備が進められてきた。
その一方で、地域文化や自然環境が大量開発によって損なわれつつあるとの懸念も根強い。
専門家は、持続可能な発展を実現するためには、観光人材の育成、地域社会との連携、サービス品質の向上が不可欠であると指摘している。
政府は2025年に2500万人の外国人観光客受け入れを目標に掲げ、特に東北アジアおよびASEAN諸国からの誘客に注力する方針を示している。
観光は今後もベトナムの主要産業の1つとして、国家経済において重要な役割を果たし続ける見通しである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。