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輸出と観光が経済成長を牽引、25年上半期は7.5%増

<写真:doanhnghieptiepthi.vn>
世界銀行が発表した最新の経済報告によれば、2025年上半期におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率は前年同期比で7.5%となり、前年の6.5%を上回る高水準を記録した。
輸出と観光の回復が主要な成長要因とされているが、通年では6.6%にとどまる見通しであり、上半期からの減速が見込まれている。
報告によれば、輸出は米国向けを中心に14.2%増加し、特にコンピュータ関連製品は78.6%の大幅な伸びを示した。
この背景には、米国による関税措置の先行きを見越した企業による前倒し出荷の影響があると分析されている。
外国直接投資(FDI)も引き続き堅調であり、2025年6月までの1年間における実行額は前年同期比9.3%増の262億ドル(約3兆8500億円)に達した。
特に製造業および不動産分野への投資が全体の7割以上を占めている。
一方で、FDIの新規登録額は93億ドル(約1兆3700億円)と前年比3%減少しており、過去2年間の急拡大からやや減速傾向が見られる。
個人消費も回復傾向にあり、観光業の再活性化に伴って宿泊・飲食サービス業は16.2%増、観光業全体では60.2%の急回復を記録した。
特に中国からの観光客の増加と、国内での大型イベント開催が需要を押し上げた。
しかしながら、GDPに占める個人消費の比率は53%にとどまり、東アジアの発展途上国の中央値である63%を下回っている。
この点は、ベトナム経済の構造的課題として指摘されている。
今後の懸念要因としては、米中両国の経済成長の鈍化、地政学的リスク、ならびに世界的な貿易の減速が挙げられている。
実際、世界銀行は2025年の世界経済成長率を2.3%と予測しており、これは2024年から0.5ポイントの低下となる見込みである。
こうした国際環境の中で、ベトナムのGDP成長率は2026年に一時的に6.1%へと減速するが、2027年には再び6.5%へと回復する見通しである。
この回復は、世界貿易の再活性化と、ベトナムが国際的なサプライチェーンにおいて引き続き競争優位を維持することに起因すると考えられている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。