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ベトナムのデジタル決済拡大、若年層の金融リテラシーが向上

<写真:tienphong.vn>
米Mastercardが2024年9月に実施した調査によれば、ベトナムにおけるキャッシュレス決済の普及が急速に進展している。
利用者の多くがモバイルウォレット、QRコード、生体認証といった新たな決済手段を積極的に採用しており、その浸透は他国を上回る水準に達している。
調査によると、過去1年間に少なくとも1種類のデジタル決済を利用したベトナム人は全体の94%に上り、これは世界平均を7ポイント上回る結果であった。
特にQRコードや生体認証による支払い方法を好む層は70%に達しており、98%が今後も継続してこれらの手段を利用する意向を示している。
こうしたデジタル決済の普及は、単なる決済手段にとどまらず、個人の資産管理の分野にも波及している。
利用者の93%がAI技術を金融活動に活用したいと考えており、不正取引の検出、自動決済、支出の予測といった分野に対する関心が高まっている。
また、2010年以降に生まれた「Gen Alpha」世代の金融参加も顕著である。
ベトナムにおいては、この世代の98%が何らかの金融口座を保有し、半数以上が電子ウォレットを使用している。
保護者の多くが子どもたちの金融知識を高く評価しており、金融教育機能を備えたアプリケーションに対する関心も上昇している。
一方で、消費者は利便性だけではなく、データの安全性にも強い関心を示している。
88%が生体認証を安全な技術と認識している一方で、77%は個人情報へのアクセスに対する懸念を抱いている。
これを受け、Mastercardはトークン化技術、AIによる行動分析、決済認証技術といった先進的なセキュリティ対策の導入を加速させている。
さらに同社は、購買意思決定をAIで支援する「Agent Pay」などの新技術の開発を進めており、世代を問わずすべての利用者が安心して活用できる金融エコシステムの構築を目指している。
Mastercardベトナム・ラオス・カンボジア担当代表は「ベトナムはデジタル決済の導入において地域をリードしており、消費者は直感的で安全なサービスを求めている」と述べ、今後も同国市場への投資を継続する方針を明らかにした。
本調査はThe Harris PollがMastercardの依頼により実施したものであり、アジア太平洋地域9カ国を含む全世界1万9302人を対象に、決済行動および金融意識に関するデータを収集・分析したものである。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。