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北部は平年より厳冬の見通し、25年は冬の寒さ早まる
<写真:suckhoedoisong.vn>
2025年のベトナム北部では、冬の到来は例年通りであったものの、10月から強い寒気の影響が相次ぎ、初冬としては異例の冷え込みが観測されている。
これにより、体感としては冬が早く訪れたように感じられている。
10月中に北部は3度の寒気に見舞われ、19日の第一波では平野部で18〜20度、山間部では15〜17度まで気温が低下した。
ランソン省のマウソンでは9度を記録した。以降も26日、30日と寒気が続き、各地で気温の低下が継続している。
ベトナム気象水文・気候変動研究所のチュオン・バ・キエン博士は、寒気の到来時期は平年並みであるが、2025年は10月時点で日中でも寒さを感じるレベルに達しており、冬の始まりが早く感じられる要因となっていると分析する。
また、今回の寒波は湿った寒気であり、小雨や霧が発生しやすく、典型的な乾いた寒さとは異なる傾向を示している。
同大学のグエン・ビン・フォン博士は、2025年の寒さの早まりはラニーニャ現象の影響によるものと指摘する。
ラニーニャは通常、東アジア地域において平年より寒い冬をもたらすとされており、今季のラニーニャは2026年初めまで継続する見通しである。
このため、2025〜2026年の冬季は例年より寒く、寒波の回数も多くなる可能性がある。
具体的には、11月から翌年2月にかけて、毎月3回前後の寒気が予想されており、特に12月末から1月初旬にかけては大規模な寒波による広範囲な冷え込みが見込まれている。
山岳地帯では霜や氷が観測される可能性もあるという。
厳冬の影響は農業や人々の健康にも及ぶ。
野菜や短期作物、稲作への生育障害、家畜の呼吸器疾患の増加が懸念されるほか、気温の低下と湿度の上昇は高齢者や子どもを中心に呼吸器や心血管疾患のリスクを高める恐れがある。
専門家らは、地方行政や住民に対し、作物や家畜への寒さ対策、住環境の保温強化、健康管理の徹底など、包括的な防寒対策の実施を呼びかけている。
教育・医療機関に対しても、寒波に備えた柔軟な対応を求めている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。