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季節性インフルエンザが急増、保健省が感染拡大に警鐘
<写真:tienphong.vn>
ベトナム保健省は18日、全国的に季節性インフルエンザの感染が急増していることを受け、国民に対して強い警戒を呼びかけた。
直近3か月間においては、毎月8500件から1万1000件の感染症例が報告されており、2025年初頭からの累計感染者数は13万2000人を超えた。これまでに確認された死者は3人である。
現在、国内で主に流行しているインフルエンザウイルスはA型(H1N1およびH3N2)とB型であり、いずれの型にも病原性の変化は見られていない。
北部地域を中心に局地的な感染増加が観測されている。
とりわけハノイ市内の中央小児病院および中央熱帯病院では、インフルエンザのほかRSウイルスや手足口病などの患者が急増し、病床の逼迫が深刻化している。
中央小児病院では、11月初旬の1週間だけで1500人以上の子どもがインフルエンザ陽性と診断され、150人以上が肺炎、中耳炎、高熱に伴うけいれんといった合併症により入院を余儀なくされた。
ホーチミン市においても同様の傾向が見られ、小児病院3施設、チョーライ病院、トンドゥックタン大学病院などでは、呼吸器感染症、肺炎、インフルエンザの症例が増加している。
中には、発熱が下がった後も咳が長引き、二次感染や肺の合併症により入院が必要となるケースも確認されている。
ホーチミン市感染症学会のチュオン・フー・カイン副会長は、過去に流行したウイルス株が再び出現している可能性に言及し、「長期間流行しなかったウイルスに対する集団免疫が低下しており、感染しやすく、症状も長引く傾向がある」と述べた。
2025年のインフルエンザ流行は例年より早く、すでに9月から多くの感染例が報告されている。
南部地域では連日の降雨がウイルスの拡散を促進し、北部では秋から冬への季節の変わり目に伴う気温と湿度の変動が、呼吸器感染症のリスクを一層高めている。
また、年末に向けた人の移動の活発化や大規模イベントの開催が、ウイルスのさらなる拡散要因となっている。
バクマイ病院呼吸器センターのドアン・ティ・フォン・ラン副センター長は、ワクチン接種率の低い地域での感染急拡大に懸念を示し、高齢者、基礎疾患を有する者、妊婦、5歳未満の子どもを重症化リスクの高い層として警戒を呼びかけている。
保健省は、個人による衛生管理の徹底を求めており、手洗いや咳エチケット、マスクの着用、人混みの回避などを強く推奨している。
風邪のような症状が現れた場合には、自己判断での抗ウイルス薬の使用を避け、速やかに医療機関を受診するように呼びかけている。
世界保健機関(WHO)によれば、毎年世界で約10億人がインフルエンザに感染し、そのうち29万人から65万人が死亡している。
2025~2026年の最新データでは、インフルエンザウイルスの活動が世界的に活発化しており、特にA型(H3N2)が北欧、西アジア、南アジア、東南アジアを中心に広く流行していることが報告されている。
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