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ハノイで子どもへの感染が急増、インフルエンザA型に注意
<写真:moh.gov.vn>
ハノイ市を含むベトナム北部では季節の変わり目を迎え、気温の低下と湿度の上昇が重なったことにより、インフルエンザウイルスの感染が拡大している。
中でも子どもを中心としたインフルエンザA型の感染者が急増しており、医療機関には発熱や呼吸器症状を訴える患者の受診が相次いでいる。
ハノイ市内のMedlatec病院小児科の報告によれば、この1週間でインフルエンザ患者の来院数が急増しており、1日あたりの小児患者数は20〜30人に達している。
そのうち7〜8割がインフルエンザ陽性であるという。ハノイ小児病院、中央小児病院、108軍病院といった主要医療機関でも同様の傾向が確認されている。
108軍病院では、年初から約800件のインフルエンザ症例が報告されており、A/H1N1、A/H3N2、B型といった複数のウイルス株が流行している。
中には重症化し、人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)を用いた治療が必要となるケースも発生している。
成人においても重症例が確認されており、基礎疾患を持つ38歳の女性がインフルエンザに感染後、重度の肺炎と敗血症を併発し、集中治療を受けている。
この女性はタラセミアおよび骨髄線維症の持病を抱えていた。
インフルエンザウイルスは、咳やくしゃみ、会話などによる飛沫を通じて感染する。
潜伏期間は通常2〜3日で、発症後5〜7日間が最も感染力が強いとされる。大半は軽症で済むが、肺炎や中耳炎、脳炎、心筋炎といった重篤な合併症を引き起こすこともある。
特に感染リスクが高いとされるのは、生後6カ月未満の乳児、在胎週数32週未満の早産児、基礎疾患を持つ子ども、高齢者、慢性疾患のある成人、妊婦などである。
医師はインフルエンザに対する最も効果的な予防策として、毎年のワクチン接種を推奨している。
ベトナム北部では、毎年9〜11月の間に接種するのが望ましいとされている。
加えて、外出時のマスク着用、手洗いの励行、体温の維持、バランスの取れた食事も感染予防に有効とされている。
感染が疑われる症状が現れた場合には、早めの医療機関受診が重要であり、自己判断による抗ウイルス薬や抗生物質の使用は避けるべきであると医師らは警鐘を鳴らしている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。