おすすめのプロモーション
手足口病が全国的に急増、南部を中心に重症例も発生
<写真:anninhthudo.vn>
ベトナム国内では季節の変わり目を迎える中、手足口病および季節性インフルエンザの患者数が急増している。
特にホーチミン市およびハノイ市においては、過去2週間で手足口病の感染者数が顕著に増加しており、重症化した子どもが集中治療室で治療を受ける事例も報告されている。
ホーチミン市疾病管理センター(HCDC)の発表によれば、11月3日から9日までの第45週における手足口病の新規患者数は約1500人に達し、これは前月の平均と比べて42%の増加である。
2025年に入ってからの累計患者数はおよそ2万9000人となっており、コンダオやニャーベー、ビンタインなどが特に高い感染率を示している。
一方、ハノイ市においても感染拡大が続いており、直近1週間で61の区・市町村において116人の新規感染者が報告された。
2025年の累計感染者数は5693人に上り、前年同期に比べて2368人増加している。
感染者の大半は乳幼児であり、特に初めて保育施設など集団生活を始めた1歳以上の子どもが感染しやすいとされている。
ホーチミン市小児病院では、EV71型ウイルスによる重症例も確認されており、一部の患者は人工呼吸器の使用を要する深刻な容体となっている。
同病院では、イムノグロブリン製剤や抗けいれん薬の投与を含めた治療体制の強化が進められている。
手足口病は腸管ウイルスによって引き起こされる感染症で、飛沫や接触を介して人から人へと広がる。
特に乳幼児では再感染のリスクが高く、重篤な場合には脳炎や心筋炎などの合併症を引き起こす可能性がある。
保護者に対しては、感染が確認された場合、少なくとも7〜10日間の自宅療養と隔離を徹底すること、また手洗いや遊具の消毒といった衛生対策の強化が強く求められている。
加えて、季節性インフルエンザおよびRSウイルス感染症の流行も一部地域で確認されている。
これを受け、ベトナム保健省は11月18日付で全国に感染症拡大防止策を講じるように通知を発出し、高齢者、基礎疾患を有する者、子どもなど感染症の影響を受けやすい層に対して特に注意を促している。
例年、感染のピークは3〜5月および9〜12月に集中する傾向があるため、保健当局は今後も警戒を強めつつ、予防対策の徹底に努める方針である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。