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日本人男性の男らしさに揺らぎ、女性の自立がもたらす葛藤

2025年12月04日(本日)07時00分 公開
日本人男性の男らしさに揺らぎ、女性の自立がもたらす葛藤

<写真:cafebiz.vn>

 

近年、日本において男性の「男らしさ」への意識が大きく揺らいでいる。その背景には、女性の社会的・経済的自立の進展と、伝統的な性別役割の変化があるという。

 

東京在住の男性H(35)は、経済的に自立した女性に魅力を感じながらも、そうした相手との交際に疲労感を覚えていると語る。

 

家庭内での意思決定や家事の分担を女性と対等に担う未来が想像できず、従来の家族観とのギャップに戸惑いを抱えているという。

 

男性誌『Spa』が年収400万〜700万円の男性を対象に実施した調査では、51.9%が女性の存在に対して「弱さ」を感じると回答した。

 

この傾向は、失業者や独身者に限らず、安定した職業と家庭を持つ男性にも広がっている。

 

国際通貨基金(IMF)によると、日本の女性労働参加率は2012年の63%から2022年には74%へと上昇し、2025年1月時点では77%に達している。

 

これに伴い、職場における男性優位の構造にも変化が見られ、男女間の関係性に新たな緊張が生じている。

 

2024年に実施された「My Navi Woman」の調査によれば、男性の34%が女性同僚に「怖さ」を感じており、その主な理由は、平等な関係の構築に不慣れであることとされている。

 

上智大学の政治学者である三浦まり教授は「日本の男性は今、深刻なアイデンティティの危機に直面している」と指摘する。

 

戦後の高度経済成長期に形成された「会社人間」としての男性像が崩れつつある一方で、新たなロールモデルは確立されていない。

 

三浦氏はまた「自らの価値を権力や経済的支配に見出してきた男性にとって、女性がそれを必要としなくなった現実は、大きな戸惑いと反発を生んでいる」と分析している。

 

こうした問題に対し、三浦氏は「女性の成長を抑えるのではなく、男性が新たな成長モデルを獲得すべきである」と訴える。

 

感情の共有や家庭責任の分担、そして支配的でない形での自己肯定感の構築が求められている。

 

社会構造が急速に変化するなかで、男性が旧来の「男らしさ」から脱却し、多様な価値観と共存していく道が模索されている。

 

この日本社会の変化に関する報道に対して、ベトナムのユーザーからはさまざまな意見が寄せられた。

 

伝統的な性別役割に対する再考と、現代のジェンダー意識との間で揺れる声が多く見られた。

 

あるユーザーは「女性と競争できることを誇りに思うべきだ」と述べ、男性が従来の支配的役割に固執する姿勢を批判した。

 

一方で「私の周囲では男性が支払いや負担を当然とされている」との声もあり、男女平等が形式的にしか成立していないとの指摘もある。

 

また、ある女性ユーザーは「対等な関係を保つため、学生時代から費用を分担し、相手に負担をかけないよう配慮してきた」と述べ、真の平等には相互の理解と柔軟な姿勢が不可欠であると訴えた。

 

さらに「ときには頼る姿勢を見せることも、関係を円滑に保つ鍵となる」との見解も示された。

 

他方では「責任を押し付け合うことなく、家事は自然に分担すべきである」との意見もあり「家族内の役割は時代とともに変わるものだ」と受け入れる姿勢も見られた。

 

今回の議論は、性別に基づく固定観念の見直しのみならず、社会全体が直面する心理的・構造的変化を浮き彫りにしている。

 

男性が抱える「弱さ」や葛藤は、単なるジェンダーの問題にとどまらず、社会の急速な変容に対する適応の課題として捉える必要がある。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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