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ベトナム南部で半世紀続くコーヒー店とは?
An Giang省の無名のコーヒー店には昔懐かしい雰囲気が漂っている。
Long Xuyen洞窟とOng Manh橋付近で、Ho Thi Hanhさんはコーヒー店を50年にわたり営んでいる。Hanhさんのカフェには電子看板や明確な住所がないものの、シンプルで素敵であり何十年も変わらない味を保ち続けているコーヒーは多くの人の心をわしづかみにしている。
地元客からはMuoi Ngau cafeと呼ばれているという。
Hanhさんは客が注文してからコーヒーを煎れるため、同店のコーヒーは新鮮で風味豊かだ。Hanhさんは籾殻を燃料とする煉瓦ストーブの上で、土から作られたポットを使いコーヒーを淹れているコーヒー粉を容器からすくう際にアルミのスプーンを使用しているという。コーヒーを作る段階で彼女がプラスチック製の製品を使用することはない。
コーヒーが焙煎されると、カップに注がれる前にフィルターで濾される。客の多くはコーヒーを待っている時に昔懐かしい雰囲気を思い出すという。
カップにコーヒーを注ぐ前にHanhさんは熱湯をカップに淹れて温めるため、長時間に渡り保温状態が保たれるという。
熱湯が入っているポットも常備されている。Hanhさんはコーヒーや紅茶を作るのにいつも同じ窯を使用している。彼女はいつもカフェ店の給仕作業で忙しく、記者が取材に訪れた時は2人の子どもに助けを求めていた。
カフェ店はいつも混雑しているが、Hanhさんは全ての顧客に気を配ることを忘れない。客がコーヒーを飲み終わると彼女は無料でもう一杯注ぎ、「もっとコーヒーを楽しんでください」を微笑みながら言う。
閉店すると、フィルターは洗浄されHau川の近くにある家で天日干しにされる。
カフェでの持ち帰り方法はとてもシンプルだ。ビニール袋にコーヒーが注がれ、ゴムで縛られる。コーヒーを入れた袋は2倍ほどの大きさになる。
店は装飾の無い壁がある古民家の一角で営まれ、使い古された机を椅子が3セットあるのみだ。
50年以上にわたり、コーヒの香りが天井の壁に染み込んでいるという。
砂糖入りの暖かいアイスブラックコーヒーが人気の商品だ。同店のミルクコーヒーは南西部のスタイルを維持し続けている。ミルクとコーヒーの分量は同じであり、その結果甘くて爽やかな味わいの飲み物になる。
地元住民のPhi Thongさん(22)は「昔、初めて店に訪れ、コーヒーの写真を撮影していいか尋ねた時、Hanhさんは無料でコーヒーを提供してくれた」と述べた。
コーヒーの一杯あたりの価格は5000ドン(約25円)であり、顧客のほとんどが地元労働者で朝に持ち帰りをしたり、長時間労働の際に休憩として使用している。
カフェは地元住民の憩いの場ともなっており、朝食を食べたり友人同士で世間話を楽しんだりしている。
<ミルクコーヒー>
カフェの近くに住むUtさん(44)は20年以上にわたってHanhさんのコーヒー店を利用していると言う。「私は毎日、コーヒーを持ち帰りしている。かつては父親のために購入しにきていたが、今では自分自身が楽しむためにコーヒーを購入している」と述べた。
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