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ベトナム、コンビニの閉店が相次ぐ
ベトナムではコンビニチェーンが年々増加している。一方で非効率なオペレーションなどが原因でチェーンネットワークを縮小しているコンビニもあるという。
ベトナムで大手生鮮食品業者のVissanはコンビニを100店舗展開していたが、ここ数年で60店舗を閉店したという。
VissanのCEOのNguyen Ngoc An氏は「Vissanはコンビニの売上が思わしくないため、店舗数を減らしている。土地代が上昇しているため、賃料を支払いできなくなる」と語る。
日本の大手コンビニチェーンのファミリーマートはベトナム国内に2020年までに1000店舗オープンさせるとしていたが、損失額が多く拡大計画が中断している。ホーチミン市内にあるファミリーマートの店舗の中には利益が出ないうえに高額な土地代が経営を圧迫しているという理由で閉店を迫られたところもある。
ファミリーマートは現在ホーチミン市内に136店舗、Binh DuongとVung Tauに24店舗を展開している。ベトナムで展開している店舗数は日本と韓国で人気絶大のコンビニチェーンとしては物足りない。
Trung Nguyen氏は日本のコンビニチェーンのミニストップを2011年にフランチャイズチェーンとしてベトナムでオープンさせ、先駆的にコンビニを展開してきた。
同氏はベトナム進出当初は5年間でベトナム国内に500店舗をオープンさせるつもりでいたが、現在は17店舗しかオープンしていない。事業の成り行きが思わしくなく、同氏はコンビニ事業から手を引いて事業の立て直しを図る新たな人物を探さなくてはならない状況に陥った。
その後、ミニストップは事業の立て直しを図り、双日株式会社と提携した。現在ミニストップは関連会社とあわせて115店舗展開している。今年中に800店舗、来年には1600店舗オープンさせる予定だという。
しかし、専門家はコンビニ市場の争いが激しく、成長にも限界があるため、ミニストップと双日がこの目標を達成するのは難しいと指摘している。
ハノイスーパーマーケット協会の前会長のVu Vinh Phu氏は「コンビニは国内外の小売業者にとってとても魅力的なビジネスだ」と話す。
とはいえ、小売業の大手企業でもビジネスに苦戦しており、コンビニのビジネスの現状も厳しい。
インドネシアではセブンイレブンが好調のスタートを切ったと思われたが、実際売り上げは伸び悩み、136店舗を閉店した。
Phuc氏は「コンビニのマーケットシェア率の高さはオープンした店舗数には比例しない。店舗数よりも商品のバリエーションや買い物の便利さ、他社よりも安いことが熾烈な戦いを繰り広げるコンビニ市場にとっては重要だ。コンビニに投資する人の多くからコンビニが利益を上げることができなかったために不満が聞こえているが、コンビニはまだまだ成長が見込めるビジネスだ。将来、最初の数年間の苦労を乗り越え、赤字にも耐えることのできる大手小売業者はベトナムでコンビニ事業を成功させることができるだろう。ベトナムではこれから核家族化し、大量の商品を買わなくなるため、日用品をコンビニで買う家庭も増えてくるだろう」と加える。
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