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チュングエン会長夫婦の泥沼裁判、経営権は夫に
<チュングエングループの経営権が認められたダン・レ・グエン・ブー氏(左)と株式の40%の保有をが認められたレ・ホアン・ジエップ・タオ女史(左)(写真提供:VnExpress Thanh Nguyen)>
裁判所はベトナム大手コーヒーメーカー「チュングエングループ(Trung Nguyen Group)」の会長ダン・レ・グエン・ブー氏が同社の経営権と株式60%を保有することを認める決定を下した。
離婚調停においてホーチミン人民裁判書は水曜日、ブー氏とその妻レ・ホアン・ジエップ・タオ女史それぞれに対し、チュングエングループの現金と株式をブー氏を支持する形で60:40で配分すると決定した。
裁判所は同社の保有する土地や建物などの資産を平等に配分することも決定した。ブー氏とタオ女史の株式の合計時価総額は5兆7000億ドン(約270億円)と推定されている。
<チュングエングループの経営権を認められたブー氏 写真提供:VnExpress Thanh Nguyen>
また、裁判所は株式を2分化することは同社の経営に支障をきたすとして、ブー氏がタオ女史の株式を購入し、タオ女史が将来的に同社の株主から外れることも決定した。
チュングエングループの設立と発展におけるブー氏の貢献はタオ女史よりも大きいものだったと今回の決定を裁判所は説明している。
推定1兆7600億ドン(約83億円)にも上るとされているブー氏とタオ女史の現金預金も、ブー氏を支持する形で60:40に分配されるという。
裁判所はブー氏とタオ女史の所有する建物や土地など13にも上る資産は平等に分配されるとしている。4人の子どもの親権はタオ女史に認め、ブー氏は養育費として2013年から子どもらの大学卒業までの間、年間100億ドン(約4700万円)支払うこと払うことで合意した。
今回の裁判の判決を受け、タオ女史は「判決は不公平なものだ」とコメントを発表している。
<チュングエンコーヒーグループの株主から外れることとなったタオ女史 写真提供:VnExpress Thanh Nguyen>
ブー氏とタオ女史が結婚をしたのは1998年だ。両者の争いは2013年に始まり、タオ女史が2015年に離婚の申請をしている。
タオ女史は過去に、チュングエングループの主要株主であるチュングエンインベストメントの株式51%保有することを提案していた。チュングエンインベストメントの株式51%の総額は2兆1100億ドン(約100億円)にものぼる。
また、タオ女史は推定総額8410億ドン(約40億円)のチュングエングループの株式15%と推定総額430億ドン(約2億円)のチュングエンインスタントの株式7.5%をブー氏とタオ女史それぞれが保有することを提案していた。タオ女史はブー氏に対して同ブランドの他4社の株式を譲ることに合意していた。
一方、ブー氏はチュングエンブランドの全社の株式70%の保有と、残る株式をタオ女史から購入することを求めていた。
チュングエングループはベトナム最大手のコーヒーメーカーだ。2017年の同社の売り上げは3兆9500億ドン(約187億円)、経常利益は6810億ドン(約32億円)であった。
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