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ベトナム、ワクチンパスポートを試験運用か 観光地などで
ベトナム保健省予防医学局のDang Quang Tan局長によると、ベトナム政府は国内の観光地やゴルフ場において、ワクチンパスポートを試験運用することを検討しているという。
Tan局長は、保健省はチン首相の指示に従い、関連省庁とベトナムでワクチンパスポートを運用する計画を立てるという。
ワクチンパスポートはワクチン製造業者または省の管理機関が推奨する十分なワクチン接種を受けた人に与えられる証明書だ。
このワクチンパスポートの仕組みについて、現在、世界保健機関(WHO)は奨励をしていないものの、世界各国で導入が検討されており、シンガポールでは小規模で試験運用が行われている。
Tan局長によると、ワクチンパスポートがベトナムで実施されていない理由について、3つの理由を挙げている。
1つ目はワクチンの効果が感染を完全に防ぐものではなく、あくまで感染確率を減らし、感染した場合の重症化を防ぐものである点だ。
2つ目にはワクチンの種類が挙げられている。
現在、アストラゼネカ製やファイザー製、モデルナ製など国によってその効果を承認し接種を行っているワクチンが異なっている。
これについて、どのワクチンを接種した旅行者を受け入れるか問題になっているという。
3つ目は、国内の集団免疫だという。
Tan局長は、国内で感染者が多いまたはワクチン接種が進んでいる場合に限り、その国は集団免疫を獲得し、ワクチンパスポートが機能する可能性を指摘している。
一方で、ベトナムは新型コロナウイルスの徹底的な封じ込めをこれまで行ってきており、コロナ対策優等生とされてきたものの、感染者が少なくワクチン接種も進んでいないために集団免疫の獲得には程遠いとされている。
そのことからTan局長は、厳格な規制を設けずにワクチンパスポートを開始すれば、国内で市中感染が拡大する可能性があると懸念を示している。
ワクチンパスポートをめぐっては、現在、クアンナム省やフーコック島でワクチンパスポートの仕組みを用いた短期滞在者を受け入れることが提案されている。
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