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新型コロナから回復の男性、病院に残り患者を支援
<写真:VN Express>
ホーチミン市のクチ野戦病院で、新型コロナウイルス感染から回復しても病院に残り、患者の支援を行なっている男性がいるという。
Ha Ngoc Truong(28)さんは、2ヶ月ほど前に家族4人とともに新型コロナウイルスの陽性と確認された。
その後、Truongさんは重症化し、呼吸不全になり、人工呼吸器を装着しての治療を受けていた。
Truongさんは、クチ野戦病院で治療を受け、1ヶ月後に人工呼吸器を外すことができたという。
Truongさんは入院していた時を振り返り、当時、病院で働く医師や看護師の苦労を目にし、常に防護服を着用し給水もしていなかったと話した。
その後、病状が回復し、起き上がって歩けるようになった時に感謝の意を示すため、何か支援をしたいと思ったという。
Truongさんは、自身の命を救った医師や看護師の負担を軽減するため、病室の清掃や重症の感染者の基本的なニーズに対応することを考えたと話す。
自身が治療を受けていた施設ではほとんどの患者が年上で、新型コロナウイルスへの感染だけでなく、他の病気も患っており、一部は麻痺している人もいたという。
また、中には家族がおらず、医療スタッフ以外に看病をしてくれる人がいない人もいると続けた。
Truongさんが医療スタッフに支援したい旨を伝えると、医療スタッフらはその申し出を喜んで受け入れたという。
当初は、施設内の患者に食事を配給したり、起き上がることができない患者の清拭をしたり、洗髪などの支援をしたという。
その後はさらに技術的な仕事にもあたるようになり、点滴用ボトルや酸素ボンベの確認も行なっている。
同病院のTo Le Hung医師は、Truongさんの支援について、とても価値のある行動だとしている。
「Truongさんには、安全に関する規則や酸素ボンベの交換方法、その他基本的なことを教えた。現在、院内には酸素吸入が必要な患者が130〜140人いるため、医師1人が多くの患者を担当しなければならない。そんな中でのTruongさんの支援にはとても感謝している。」とHung医師は話した。
新型コロナウイルスの感染患者でTruongさんの支援を受けたHuynh Thi Thuyさんは、療養していた期間、Truongさんにとても助けられたと話す。
さらに、「彼のことを自分の息子のように感じており、私以外の多くの患者も同じように感じていると思う。みんなを助け、お願いを断ることは一度もなかった。」とThuyさんはTruongさんの行動を称えた。
Truongさんの母親も新型コロナウイルスに感染しており、現在も熱帯病病院で重症呼吸不全患者または重症心不全患者に対して行われる生命維持法であるエクモ(ECMO)を使用した治療を受けているという。
Truongさんは、前は母親の洗髪をしたが、今は母親がここにはいないため、他の患者さんの世話をしていると話した。
自身も感染患者だったので自分の衛生管理ができない気持ちはよく理解していると続けた。
Truongさんは今後も病院での支援を続け、パンデミックが終わるまで病院に残るという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。