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新型コロナウイルスによる渡航制限で航空各社が失速
〈写真:Tuoi Tre〉
2020年初頭に始まった新型コロナウイルスの大流行による国境の閉鎖と商業便の2年間の運休で、2021年はベトナムの航空各社が大きな損失と負債を抱えた。
ベトナム航空の2021年の純収入は前年比31%減の27兆9000億ドン(約1395億円)、純損失は13兆3300億ドン(約666億8827万円)超となり、2021年第4四半期は1兆1800億ドン(約59億円)の赤字を記録し、8四半期連続の赤字となった。
その結果、2021年末には累積損失が21兆9700億ドン(約1098億円)に達し、同社の自己資本の大部分を占めることになった。2021年末の自己資本は5070億ドン(約25億3500万円)しかなく、同年初めの6兆1100億ドン(約305億円)を大きく下回っている。また、同年末のベトナム航空の総資産は63兆1000億ドン(約3155億円)で、負債の62兆5900億ドン(約3129億円)をわずかに上回る程度であった。また、同社は従業員に1兆700億ドン(約53億円)以上の負債を抱えている。
LCCのベトジェットエアも同様の状況にあり、2021年第4四半期に1020億ドン(約5億1000万円)近くの純損失を計上した。通年で2020年比46%増の1000億ドン(約5億円)超の税引き後利益を得ているが、そのほとんどが財務運営によるものである。しかし、2020年はパンデミックの影響で経営が悪化したため、最終的には全体で1兆9500億ドン(約97億5000万円)の赤字となった。
2021年末時点で、ベトジェットエアの総資産は51兆7800億ドン(約2589億円)で、同年初めから15%増加した一方で、負債は34兆9000億ドン(約1745億円)に増加し、自己資本の2倍となった。昨年は、前年比77%増の約8000億ドン(約40億円)のローン利息を支払わなければならなかった。その他の負債として、同社は従業員に対して816億ドン(約4億円)の負債を負っている。
2020年12月下旬に運航を開始したベトラベル航空は、連結財務諸表によると、2021年の累積損失は3500億ドン(約17億5000万円)近くに上った。同社はパンデミックの影響で2021年の第2四半期と第3四半期に運航を停止したが、従業員への最低賃金、減価償却費、ビジネススペースのレンタル料、航空機のリース料、メンテナンス料など様々な費用を支払わなければならなかった。
昨年末までに、ベトトラベル航空は2兆500億円(約102億5000万円)の負債を抱え、主にローン金利とファイナンス・リース負債を負っていた。また、同社は従業員に対して15億ドン(約750万円)の借金を負っていた。
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