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ベトナムのアニメスタジオ、英国の子供番組を不正競争で提訴
<写真:VN Express>
ベトナムのアニメーションスタジオSconnect社は英国子供向け番組「ペッパピッグ(Peppa Pig)」を所有するeONE社に対して、不正競争行為によって約29万2000ドル(約4301万円)の損失を被ったとして2度目の提訴を行った。
ハノイの人民法院に起こされた訴訟の内容によると、Sconnect社のアニメーション「ウォルフー(Wolfoo)」に登場するキャラクターの商標等をeONE社が違法に使用しているという。
Sconnect社の広報担当者は12日、同社とベトナムデジタルコミュニケーション協会(VDCA)がYouTubeを含むオンラインストリーミングサービスにも知的財産権の保護を要求していることを明らかにした。
「ウォルフー」は幼いオオカミとその擬人化された家族を描いた、英語のYouTube幼児向けアニメーション・シリーズであり、「ペッパピッグ」は擬人化された子豚とその家族を描いた作品となっている。
両シリーズともに数千万人のチャンネル登録者数と数十億回のYouTube再生回数を記録している。
前回の調停は9月末にハノイ市で行われたが、eOne社は不参加であった。
eOne社は今年1月に「ウォルフー」が「ペッパピッグ」のキャラクターの「焼き直し」であるとして、知的財産権侵害を理由にロシアと英国の裁判所にSconnect社を提訴していた。
7月にロシアの専門家がeOne社の主張を退け、モスクワ市裁判所は同社のSconnect社に対する訴訟を終了させており、eOne社は直ちに全ての請求を取り下げた。
しかし、Sconnect社はeOne社の提訴期間中に複数の動画サイトから多くの「ウォルフー」の動画が削除されたままであることを発見し、eONE社が未解決の訴訟を利用して「ウォルフー」に対して著作権を行使したためだと主張している。
英国での裁判に関しては7月に始まる予定だったが、11月まで延期されている。
Sconnect社がベトナム競争消費者庁に提出した文書によると、この問題でYouTubeチャンネルの収益化停止と動画アップロード機能を停止させられたことによって19万9000ドル(約2931万円)以上の損失を被るとともに、Sconnect社の信用や他者と協業する能力も損なわれたという。
また、eONEに対する訴訟では「ペッパピッグ」の動画に「ウォルフー」というタグが付けられており、「ウォルフー」の商標を違法に利用したことも訴えられている。
Sconnect社によると、2018年4月〜2022年7月の間に「ペッパピッグ」の少なくとも53のエピソードで「ウォルフー」というタグが使用された。
2014年に設立されたSconnect社は「ウォルフー」関連のYouTubeチャンネルを19個持ち、計5600万人の登録者と180億回の動画再生回数を誇っている。
一方で、イギリスの「ペッパピッグ」は2004年が初放送であった。
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