ベトナムの若者デジタル利用、一部ではSNS離れも

2022年11月16日(水)10時20分 公開
ベトナムの若者デジタル利用、一部ではSNS離れも

<写真:VnExpress>

 

ベトナムでは人口の約98%がSNSを使用しているが、一部では「デジタルデトックス」としてSNSの使用を制限し、自らの時間をSNSの影響下から取り戻そうとする若者も増加しているという。

 

YouTubeのチャンネル登録者数が40万人を超えるアンさん(28)はソーシャルメディアのせいで常にニュース速報をチェックしなければならず、勉強や仕事に集中することが難しくなったため、3年前から携帯電話の通知をほぼすべてオフにした。

 

今ではFacebookはパソコンでのみ使用し、インスタグラムでは400〜500人をフォローしていたが、今は176人にまで減っている。

 

アンさんのように多くの若者がSNSアプリから離れることで、自分の時間を取り戻しているという。若者がソーシャルメディアから離れる現象が他の地域だけでなく、ベトナムでも起きはじめている。

 

投資銀行Piper Sandlerによる最近の調査では7歳〜22歳の回答者のうち、Instagramがお気に入りのアプリだと答えた回答者はわずか22%で、2020年春の31%から減少していることが明らかになった。

 

昨年12月にTallo社が行った調査では、Z世代の56%が「ソーシャルメディアが原因で仲間から取り残されたと感じている」と回答した。

 

ハノイ市の学生であるタインさん(20)は、友人が会うたびに何百枚もの自撮り写真を撮り、その写真の編集やSNS上のコメントへの返信に多くの時間を費やすことを異様に感じているという。

 

SNSはもはや人と人をつなぐためのものではなく、人々が自分のライフスタイルや高価な旅行を自慢するための場所になっている。

 

ミニマリスト・ライフスタイル・グループの管理者であるゴック・マイ氏によると、グループメンバーの間でデジタルミニマリズムが話題になっており、デバイスの使用を制限した経験が頻繁に話し合われ、盛んに共有されているという。

 

同氏はこの状況に関して「多くの若者がソーシャルメディアと実生活のバランスに注意を払い始めていることを示している」と指摘する。

 

We Are SocialとHootsuiteが発表したDigital Vietnamレポートによると、今年初めにおけるベトナムのSNSユーザー数は13歳以上人口の97.8%である7695万人で、その大半を18歳〜34歳が占めている。

 

ベトナム人は毎日平均6時間38分をオンラインで過ごしており、そのうち2時間28分をソーシャルネットワークの使用に費やす。

 

米国アリゾナ大学のグエン・フオン・チ博士は、インターネットは徐々に多くの人々にとって現代的で不可欠な生活空間になってきているが、物理的な空間と同じようにパフォーマンスを最適化し、時間を節約するために掃除する必要があると指摘する。

 

仕事が終わって一息つくのと同じように、インターネットやテクノロジーガジェットの使用を一時的に止めて、心を澄まし、目をリラックスさせることも必要である。

 

 

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