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中国産ドラゴンフルーツ・ドリアンが増加、ベトナムの輸出に危機
<写真:VnExpress>
中国ではドラゴンフルーツとドリアンの栽培量が増加し続けており、ベトナムは供給過剰や価格暴落の危機に晒されている。
2月末、中国はドラゴンフルーツの生産量がベトナムの生産量を20万t上回る、年間160万tに達したことを発表した。
中国税関総署の統計によると、同国のドラゴンフルーツ需要は年間200万tほどである。また、ドリアンは2022年に約40億ドル(約5388億9600万円)相当の80万t以上を輸入している。
中国は長年にわたる失敗を経て、同国南部でのドリアン栽培に成功したため、今年は輸入量が減少する可能性が高い。
海南省にある中国熱帯農業科学院の報告によると、中国の南部地方では2000ha以上の面積でドリアンが栽培されており、2024年の販売量は4万5000〜7万5000tとなる予定である。
また、ドリアン栽培は中国北部にも拡大される計画となっている。
ベトナムは主要農産物の約9割を中国に輸出しているため、中国が農産物の自給率を向上させれば、同国市場へ輸出される主要農産物が供給過剰の危険に晒されることになる。
ベトナム税関総局の統計によると、同国産ドラゴンフルーツの90%は中国への輸出用である。
ビントゥアン省のホアンハウドラゴンフルーツ社のチャン・ノック・ヒエップ氏は、1日300コンテナ以上あった中国へのドラゴンフルーツ輸出が、100コンテナ以下まで減少したことを明らかにしている。
現時点ではベトナム産ドラゴンフルーツの価格が高止まりしているが、中国産ドラゴンフルーツが旬となる3月〜9月には、ベトナム産ドラゴンフルーツは供給過剰と価格下落のリスクに直面することになる。
ベンチェ省のチャイントゥー果物輸出入有限会社のゴー・トゥオン・ヴィー副社長によると、ベトナム産ドラゴンフルーツの品質が向上しなければ、中国市場は同国の競合に奪われる可能性がある。また、ドリアンもタイ産やマレーシア産との競争が避けられない。
在中ベトナムビジネス協会のファン・ティ・チャ・ミー会長は、ベトナムの輸出業者がドリアンの品質よりも量に注意を払い続ければ、競合との競争が困難になることを指摘する。
ベトナムは計1万2000haに及ぶ246カ所で中国輸出用ドリアンの栽培を行っており、97の施設が中国への正式輸出を許可されている。
農業農村開発省によると、ベトナムのドリアン栽培面積は当初の計画より3万5000haほど増加しており、2022年末に11万haに達した。
また、今年に入ってからのドリアン価格高騰を受け、メコンデルタや中央高原地域ではコーヒーやコショウ、米を栽培する多くの農家がドリアン栽培に切り替えており、同省はドリアンの栽培面積が無秩序に増加すれば供給過剰になると警告している。
ベトナム青果協会のダン・フック・グエン氏はこうした状況を受け、国に対して栽培面積計画の改善やベトナム産ドリアンブランド確立に関する支援を要請したという。
中国は冬の間にドリアンを栽培することが難しいため、ベトナムはオフシーズンに果物生産を強化し、果樹農家や貿易業者も国内市場をさらに開拓する必要がある。
今年1〜2月のベトナムの果物・野菜輸出総額は、前年同期比17.8%増の5億9200万ドル(797億8414万円)に達した。
農業農村開発省の農産物加工・市場開発局によると、ベトナム産果物輸出の57.5%は中国が占めている。
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