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ベトナムに中国製低価格EVの進出が増加

2023年03月16日(木)14時01分 公開
ベトナムに中国製低価格EVの進出が増加

<写真:Tuoi Tre>

 

中国ブランドが相次いでベトナムでの組立・販売計画を打ち出し、ベトナムの低価格電気自動車(EV)市場が盛り上がりを見せている。

 

ベトナムで低価格帯EV車の入手が容易になる可能性が高いが、現時点で中国製低価格EV車のアフターサービスや品質は未知数である。

 

ベトナムの自動車会社TMT自動車のブイ・ヴァン・フー会長によると、同社は今年2月中旬にゼネラルモーターズと上海汽車の合弁会社と手を組み、ベトナムでゼネラルモーターズと上海汽車のEVを独占的に製造、組立、販売する。

 

同社はベトナム北部フンイエン省の工場でEVを組み立て、年間3万台の生産能力を持つ予定である。

 

ベトナムで組み立てを行うEV車両の価格は1台4000ドル(約53万1600円)〜のモデルで、同国での価格は1台1億~2億6000万ドン(約56万3600~146万5200円)の見込みとなっている。

 

VinFastやMG、Kia、Mercedes、Audiといった他社EVの最低価格は1台7億ドン(約394万4800円)〜で、中には1台60億ドン(約3381万3000円)するものもある。

 

中国の自動車メーカーがベトナムに進出する傾向が続いており、以前ベトナムから撤退した海馬汽車は12年ぶりにベトナムに再進出している。

 

ホーチミン市の自動車組立業者によると、現段階の低価格EVは長距離の高速移動が不可能であるが、低コストという点で市場に存在し続けているという。

 

しかし、他の専門家は低価格が買い手を惹き付ける決定要因となることはできないと指摘する。ベトナムではホンダ・ブリオやトヨタ・ウィゴー、スズキ・セレリオといった1台3億5000万〜5億ドン(約197万3200〜281万8800円)の小型自動車が不振に陥っている。

 

ホーチミン市工科大学のリー・フン・アイン准教授によると、ベトナムでは1998年〜2005年に掛けて1台600万~850万ドン(約3万3800~4万7900円)の中国産低価格バイクが大量に輸入され、低品質で危険な環境を汚染する車両が市場に溢れたことがある。

 

同教授はベトナムでEVが大量かつ低コストで製造されれば、以前の低価格バイクと同様にリスクがメリットを上回る可能性があると指摘する。

 

多くの自動車専門家が低価格EVは時代遅れの技術を応用している可能性があることに同意しており、交通安全へのリスクだけではなく、ベトナムがEV用バッテリーのゴミ捨て場になることを防がなければならない。

 

低価格EVの開発は好ましい傾向であるが、環境を保護するために車両とそのバッテリーを厳密に管理し、EVの製造・組み立てに必要な設備の輸入を厳しく管理する必要がある。

 

また、ベトナムでは中国製ガソリン車の輸入も増加しているが、現状は購入が容易である反面、転売が非常に難しいという。

 

中国製自動車は1台8億ドン(約451万400円)を切る価格で販売されており、「Zotye T800」「Dongfeng T5」「Beijing X7」はそれぞれ7億2800万ドン(約410万4500円)、7億ドン(約394万4800円)、7億5000万ドン(約422万8500円)である。

 

しかし、中古自動車取引業者によると、中古販売時には日本車やドイツ車の方が中国車よりも価値・需要が高くなっている。

 

トゥードゥック市の中古自動車販売店では、走行距離約2万kmの中国車「Baic Q7」を3億9000万ドン(約219万7800円)で仕入れたが、3〜4ヶ月経っても買い手が付かず、約3000万ドン(約16万9000円)の損失を被って処分したという。

 

ベトナム税関総局によると、2022年には1万7340台、7億1400万ドル(約948億7900万円)以上の中国製自動車がベトナムに輸入されている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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