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多くの外国人がベトナム入国手続きに辟易、早期的な改善が不可欠

2023年04月04日(火)11時00分 公開
多くの外国人がベトナム入国手続きに辟易、早期的な改善が不可欠

<写真:VnExpress>

 

ベトナムの主要空港では入国手続きや荷物の受け取りで多くの入国者が長時間待たされ、愛想の悪い入国審査官の対応に辟易としている。

 

3月にタンソンニャット国際空港に降り立ったスペイン人旅行者のアントニオさんは入国時の状況を「人の列はカタツムリのような速さでしか進まず、長時間にわたって待たされた。疲れ果ててしまった」と振り返る。

 

アントニオさんはベトナムへの入国を心待ちにしていたが、開いているチェックインカウンターは数箇所で、入国審査場は混雑しており、長蛇の列の中に取り残されてしまった。長時間耐えた後にようやく手続きの順番となり、税関職員に「良い一日を」と挨拶したが、税関職員は少しの笑顔も見せなかったという。

 

アントニオさんは「せめて笑顔を見せてくれれば、歓迎されているような気持ちになれるのに」と税関職員の対応に不満の声を漏らす。

 

いよいよベトナムへの入国かと思いきや、荷物受け取りのために更に1時間待たなければならず、想定外の対応や時間の浪費にアントニオさんのベトナム初日は「最悪な1日」になってしまった。

 

ついに煩わしい対応から開放されたアントニオさんを待ち受けていたのは、ホーチミン市内に移動するタクシー確保の困難さであった。

 

東南アジア旅行に慣れているアントニオさんは、普段と同様にグラブ(Grab)で配車を依頼したが、タンソンニャット国際空港では車両予約も予約車両を見つけることも非常に難易度が高く「悪夢のような出来事であった」と話している。

 

他の外国人観光客もアントニオさんと同様にベトナムへの入国手続に辟易としており、ノイバイ国際空港を利用した韓国人観光客のソさんは入国手続に長時間浪費した後、利用したタクシーから35万ドン(約1980円)の料金を70万ドン(約3960円)として請求される被害に遭い、非常に不快な思いをしたという。

 

こうした状況に対して観光業界関係者は、ノイバイ国際空港とタンソンニャット国際空港への入国審査官増員やスキャナー増設、ビジネス旅行者や子連れ家族向け特別レーン導入といった旅客処理改善を要請している。

 

在ベトナムヨーロッパ商工会議所の代表者も3月のベトナムビジネスフォーラムで、入国審査時の長い待ち時間や不親切な対応、ビジネスクラスや投資家、MICE参加者向けの特別レーンの不在に対する改善要請を行った。

 

ホーチミン市交通局はタンソンニャット国際空港が最適ではない状況にあることを認めており、同局のチャン・クアン・ラム局長は手続きの加速や優先顧客向けサービスの提供が必要であるとしている。

 

ベトナム空港公社(ACV)のドー・タット・ビン副代表によると、タンソンニャット国際空港は2020年までに年間2500万人の旅客を受け入れる計画であったが、2017年以降の訪問者数は既に4000万人に達しており、インフラの過負荷を解消することが必要な状態である。

 

また、ノイバイ国際空港も2017年以降に巨大な荷物を積む新世代の航空機を受け入れたことで慢性的な過負荷に陥り、滑走路や誘導路が劣化してしまっているという。

 

同空港のキャパシティは国内線ターミナルが年間1500万人、国際線ターミナルが年間1000万人の計2500万人として設計されているが、同空港を利用する旅客・貨物数は年平均10%ずつ増加し、2018年は約2600万人、2019年は約2900万人と過負荷が拡大している。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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