ベトナムの光海底ケーブル、新たな問題が発生

2023年04月24日(月)10時31分 公開
ベトナムの光海底ケーブル、新たな問題が発生

<写真:VnExpress>

 

現在不具合が生じているベトナムとアジアを結ぶ光海底ケーブル「アジア太平洋ゲートウェイ(APG)」に新たな障害が発生した。

 

ベトナムのインターネット・サービス・プロバイダーによると、障害はダナンの沖合206kmで発生しており、復旧に関する情報は出ていない。

 

APGは2022年12月末に香港までを結ぶS6支線、2023年1月中旬にシンガポールと日本までを結ぶS9支線で障害が発生し、全線に影響が出ていた。

 

S9支線は3月末に復旧したが、S6支線については復旧作業が4月末に延期されている。

 

現在、ベトナムでは国際インターネット接続を担う海底ケーブル5本全てに不具合が生じた状態となっている。

 

2022年11月に障害が発生した「アジア・アフリカ・ヨーロッパ1(AE-1)」は、ベトナムから香港への国際接続がすべて失われており、5月2日〜17日に掛けて復旧作業が行われる予定である。

 

2022年12月と2023年1月に障害が発生した「アジア・アメリカ・ゲートウェイ(AAG)」については、5月上旬に支線2本の復旧作業が行われる予定であるが、他の支線の修理日程はまだ発表されていない。

 

1月末に障害が発生した「イントラ・アジアケーブルネットワーク(IA)」は、4月に復旧する予定であるが、2月に他の回線で生じたエラーも復旧されていない状態である。

 

インターネット・サービス・プロバイダーによると、ケーブルの復旧作業は他国からのケーブル設置場所へのアクセス許可取得といった多くの困難に直面したという。

 

光海底ケーブルは各国の通信事業者からなるコンソーシアムが所有・管理を行なっているため、ベトナムの通信事業者が積極的に修理を行うことは困難である。

 

情報通信省は2月9日、インターネット事業者に対して陸上でのネットワーク容量を増やし、国際通信やインターネットサービスのトラフィックを共有・サポートするように指示していた。

 

一部のインターネットユーザーからは接続速度改善の報告も寄せられているが、依然として「接続が不安定」という声が大きい。

 

同省は、今後2年間でベトナムが利用可能な海底ケーブルを10本に増やすことを目標としており、そのうち3本は国内企業が所有する予定である。

 

APG光海底ケーブルは、2016年に開通したベトナムと世界を結ぶ全長1万400kmのケーブルで、最大帯域幅は1秒あたり54テラバイトである。

 

 

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