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海外自動車メーカー、続々と高級EVをベトナム市場に投入

2023年06月06日(火)10時01分 公開
海外自動車メーカー、続々と高級EVをベトナム市場に投入

<写真:VnExpress>

 

自動車メーカー各社はベトナムでEVを市場に浸透させるため、高級電気自動車で同国市場に参入するケースが増加している。

 

ベトナムの大衆的なEV分野は現地企業であるビンファスト(VinFast)1社のみであるが、数十億ドン(10億ドン=約590万円)の車両を扱う高級分野には多くのグローバル企業が参入済みである。

 

現時点で販売されている高級EVは全てドイツ車で、2020年にポルシェが市場初の高性能BEV(バッテリ式電気自動車)「Taycan」を発売し、2022年にはアウディが「e-tron SUV」と「e-tron GT」で同国市場に参入した。

 

2022年末にはメルセデスがEQシリーズのトップモデルである「EQS」を投入し、2023年は「EQB」「EQE」「EQS SUV」の3モデルを投入する予定である。

 

BMWはフラッグシップモデルである「シリーズ7」の電気自動車モデル「i7」でEV競争に参加し、ボルボは2023年に「C40」を投入する。

 

ベトナムに存在する唯一のアジア高級ブランドであるレクサスはハイブリッド戦略に忠実で、GXやLXのような大型SUVを除いて大半の製品レンジにハイブリッド・バリエーションがある。

 

EV向け充電ステーションインフラやサービスを専門とするスタートアップであるEV Oneのグエン・タイン・チュン・ヒエウ氏によると、欧州高級自動車メーカーの多くがガソリン車やディーゼル車の販売を止めるというロードマップの下で戦略的にEVに賭けている。

 

各社のロードマップ期限はメルセデスとボルボが2030年、アウディが2033年で、BMWはガソリン車とディーゼル車を廃止する期限はないが「i7」「i5」「i3」「iX」といったシリーズを発売してEV生産を加速させた。

 

欧州は2035年までに内燃機関を廃止することを目指す世界で唯一の市場であるが、レクサスにとってEVは商品多様化計画の一部に過ぎない。

 

高級車ブランドがベトナムで最初に狙うのは最大の売上をもたらす大衆車ではなく、各社は富裕層をターゲットにした最も高価で技術的に高度な製品の導入に重点を置いている。

 

各社製品の価格はメルセデスの「EQS」が約60億ドン(約3570万円)、BMWの「i7」が最高級品が約66億ドン(約3920万円)、Audiの「e-tron GT」が52億ドン(約3090万円)以上である。

 

メルセデスディーラーであるベトナムスター・ビンズオンのヴィン・ナム氏によると、高級EVは最先端の技術を搭載しているが、依然としてガソリン車の完全な代替にはなり得ない。

 

充電ステーションや充電時間、走行距離に関する問題は、既に複数台のEV車を所有する富裕層顧客にとっては許容範囲であるが、初めてEV車を購入する人にとっては躊躇させられる問題である。

 

高級車メーカーはフラッグシップモデルが提供する先進的な技術や性能を活用し、顧客や市場にEVの存在を徐々に知ってもらいたいと考えており、今後2〜3年でEVの限界が徐々に克服されるとともに政府の支援政策が充実すれば、EVがより広く受け入れられて手頃な価格のEVが導入され始めるという。

 

アウディの幹部は4月に行われた「e-tron GT RS」の発表会で「2025年までにベトナムにおける自社販売の10%をEVが占めることになる」としているが、メルセデスは市場を評価するのは容易ではないとして、EVの販売について推測することを拒否した。

 

顧客の需要や充電スタンドのインフラ、EVに対する支援政策がEV市場の発展に寄与するが、現在のベトナムはこれらが弱く、市場も低調である。

 

多くの自動車メーカーは高級EV市場が今後1〜2年は導入段階であり、高い売上を期待することは不可能であると考えている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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