ベトナムの成長に息切れ、行く手を阻む中所得の壁

2024年02月23日(金)15時35分 公開
ベトナムの成長に息切れ、行く手を阻む中所得の壁

<写真:vietnambiz.vn>

 

専門家によると、ベトナムの発展プロセスは多くの不備が露呈しており、時間が経つにつれて成長に息切れの兆候が見え始めている。

 

成長率の範囲は減少傾向にあり、社会進歩を実現するための突破口を作るには十分な強さがないという。

 

同国で「政策対話フォーラム:ベトナムの30年間の発展:過去を振り返り新たな課題に対応する」というイベントが開催され、国民経済大学のファム・ホン・クオン学長は同国が2030年までに中所得国、2045年までに高所得国になるための鍵は何かという大きな疑問を提起した。

 

同学長によると、同国は過去30年以上にわたり、中央計画経済から市場志向経済へと大きく変貌している。

 

同国は世界で最も開放的で輸出指向の経済の1つになり、農業に依存する低所得経済から中所得経済へと移行した。

 

しかし、同国が今後も迅速かつ持続可能な成長を続け、過去に韓国や台湾が達成したように高所得国グループに入ることが可能かどうかは疑問である。

 

同学長は「長い間中所得のレベルから脱出できずにいるタイ、マレーシア、インドネシアなどの近隣諸国の轍を踏むのか、それとも中所得の罠に陥るのか」と問いかけている。

 

同国では成長が「息切れ」の兆しを見せているため、専門家は中所得の壁に阻まれることなく、将来的に高所得国になるためには、戦略的な方向性と具体的な行動が今から必要であると指摘する。

 

同大学のゴー・タン・ロイ教授は、同国が過去30年で大きな関門の2/3を達成したと分析している。

 

最初は食糧安全保障の確保、次に低中所得からの脱却と工業国の基盤構築である。しかし、2020年までに工業化国になるという第三の挑戦は未だ克服できていない。

 

投資効率や労働生産性といった成長の質の改善が遅れ、特に近年は日本や韓国といった他の同時期の国々と比較して非常に低いレベルにあり、経済の所得増加能力が低下している。

 

この状況の原因は多岐にわたるが、同教授は原因として重点地域の動力を活かしきれず、未発達地域の発展を促進できない均等配分型の開発モデルを強調した。

 

重点地域が突破口を開くためのレバレッジが不足している一方で、発展が遅れている地域は他地域と比較して閉鎖的である。

 

そのため、重点地域の迅速な成長を優先するとともに、これらの地域と他の地域、特に発展が遅れている地域との連携政策を構築し、直接的な所得創出プロセスに参加させる必要がある。

 

 

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