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ベトナムのタバコ消費は49兆ドン、経済的損失は108兆ドン
<写真:dantri.com.vn>
ベトナムでは国民が年間でたばこに費やす金額が約49兆ドン(約2909億780万円)に上る一方で、喫煙に関連する病気の治療費や早期死亡による経済的損失は年間で約108兆ドン(約6411億8455万円)に達している。
保健省傘下たばこ害防止基金のグエン・ティ・トゥ・フオン氏によれば、たばこはベトナムに大きな負担をもたらしており、脳卒中や冠動脈疾患、慢性閉塞性肺疾患、肺がんなど、主要な死因となる25種類以上の疾患に関連している。
ハノイ市にあるK病院の調査では、肺がん患者の96.8%が喫煙者であることが明らかになった。
ベトナムではたばこの使用によって年間8万5500人が死亡し、受動喫煙によってさらに1万8800人が命を落としている。また、毎年10万4300人がたばこ関連疾患で死亡し、非感染性疾患による死亡が全体の73%を占めているという。
2022年のベトナム医療経済学会の推定では、たばこ関連疾患の治療費や労働力の損失による経済的コストは約108兆ドン(約6411億8455万円)にも達する。
政府はこの問題に対処すべく、2024年から2025年にかけてたばこ税の引き上げを計画しており、2030年までに販売価格に対する税負担を世界保健機関(WHO)の推奨基準に達するように調整している。
また、電子たばこや加熱式たばこ、シーシャといった新しいたばこ製品の規制強化も進めており、禁煙環境の整備や監視体制の強化が求められている。
一方で、13歳〜15歳の学生の間で電子たばこの使用が急増しており、2022年には3.5%であった利用率が2023年には8%にまで上昇した。これにより従来のたばこ対策の成果が脅かされている。
電子たばこや加熱式たばこの乱用は麻薬の不正使用にも悪用されており、2024年第1四半期には、警察が電子たばこ関連の麻薬事件111件を摘発し、152人を処罰した。特に33件の事件において73人が麻薬犯罪で起訴されている。
政府は今後、メディアを通じた広報活動を強化し、たばこの有害性についての認識を高める方針である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。