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カンボジアでの不法就労被害者、409人をベトナムに送還

<写真:thanhnien.vn>
カンボジア政府は同国へ不法入国後に、カジノやオンライン詐欺に関与する仕事を強いられたとされるベトナム国民409人を送還した。
ベトナムのタイニン省当局は送還された人々の身元確認を進め、自宅への帰還を手配する予定である。
ベトナム外務省によると、送還者の多くは「軽作業、高収入」という甘い誘い文句で人身売買組織に騙され、不法にカンボジアへ渡航した。
その後、過酷な労働や暴力に耐えかね、現地当局に救助を求めたという。
今回の送還に先立ち、カンボジア内務省国家警察総局は、スヴァイリエン州バヴェット市にある「Venus Casino&Resort」に対する行政検査を実施した。
同施設では不法就労やオンライン詐欺に関与していた疑いのあるベトナム人が摘発された。
カンボジア当局は過去にも同様の取締りを行っており、4月には1カ月半で231人が送還されている。
これまでに救助された被害者は1000人を超えるが、多くの場合、家族が数千ドルから数万ドルの身代金を支払い解放されるケースもある。
また、送還者の中には未成年者やSNSを通じて騙された若者も含まれる。ドンナイ省ビエンホア市在住の17歳少年もその一例である。
少年は人身売買組織に誘拐される直前、タイニン省の国境地域で救出された。
これに対し、ベトナム当局は被害者の保護や再発防止を強化する方針を示しているが、人身売買の根本的な撲滅には課題が残る。
タイニン省警察は今回の事例を受け、国境警備隊と連携して人身売買組織の捜査を進めると同時に、住民への啓発活動を強化すると発表した。
また、カンボジア政府との協力を深め、不法就労の温床となる施設の監視や摘発を強化する方針である。
一方で、被害者の社会復帰支援や再発防止に向けた国際的な連携も求められている。不法就労や人身売買は依然として深刻な問題であり、長期的な対策が必要とされる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。