おすすめのプロモーション
ベトナム食文化が生む魅力、観光を牽引する武器
<写真:baoquangninh.vn>
食文化がベトナム観光を牽引する重要な要素として注目されており、国内外の専門家はベトナム料理が外国人観光客を引きつけ、再訪を促す大きな魅力であると高く評価している。
2017年に初めてホーチミン市を訪れたある海外旅行者は、パンデミック後の2022年に再びベトナムを訪れて以来、毎年ハノイ市とホーチミン市を訪れ、地元市場や名物料理を堪能しているという。
また、自身の体験をもとに外国人向けの食文化紹介コンテンツを発信し、ベトナム料理の魅力を広めている。
ベトナムの食体験は、地域ごとに異なる多様性が魅力である。北部、中部、南部それぞれに独自の味わいがあり、ストリートフードから高級レストランまで幅広い選択肢が用意されている。
旅行予約プラットフォームKlookのベトナム支社長であるグエン・フイ・ホアン氏は「訪れた観光客の9割がベトナム料理に魅了される」と語り、食文化が観光業における大きな競争力になっていると指摘する。
2024年には、食関連の観光商品がKlookの主力サービスとなり、前年比70%の成長を達成した。特にハノイ市やホーチミン市、ハロン湾、ダナン市、ホイアン市、カントー市といった主要都市では、食体験ツアーや料理教室が人気を博している。
ホーチミン市ではベスパで巡るグルメツアーが人気を集め、予約数は年々増加し、2025年の第一四半期分はすでに満席となる盛況ぶりである。
また、観光客は食事を楽しむだけではなく、料理教室にも積極的に参加しているという。
さらに、2023年にはベトナムでミシュランガイドが登場し、ハノイ市とホーチミン市に続き、翌年にはダナンでも展開された。
これにより、ベトナムの高級飲食産業が急成長し、業界全体の収益も向上している。2024年にはベトナムの外食市場規模が前年比11%増の655兆ドン(約4兆23億8300万円)に達する見込みである。
一方で、課題も指摘されている。RMIT大学のジャッキー・オン博士は「屋台から高級レストランまで、一貫して高い品質を確保する必要がある」と述べ、食品安全基準の向上や伝統と現代化の調和が求められると強調した。
食文化を活用した観光振興は、ベトナムがタイやシンガポールといった近隣諸国と競争する上で強力な武器となっている。
ホアン氏は「コストパフォーマンスの良さと新鮮な魅力により、東南アジアの観光客からの支持は今後さらに高まる」と期待を寄せている。
ベトナムの食文化は単なる観光資源にとどまらず、国際的なブランド価値を高める要素としてさらなる発展が見込まれる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。