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各地でコイの放流、ベトナムの伝統儀式オンタオ

2025年01月24日(金)07時00分 公開
各地でコイの放流、ベトナムの伝統儀式オンタオ

<写真:baovanhoa.vn>

 

旧暦の12月23日である1月22日、ベトナム全土で伝統的な「ông Táo(オンタオ)」の儀式が行われた。

 

この儀式は家庭の守護神とされ、かまど(台所)の神であるオンタオを天に見送るものであり、各家庭で供物が準備される。

 

儀式の一環として、神々が天に昇る際の乗り物とされるコイ(鯉)が川や湖に放流される。

 

これはベトナム民族の文化的アイデンティティを象徴する重要な慣習である。

 

コイを放流することで、家主の願いが天界の玉皇大帝に届けられると信じられ、幸運や繁栄を象徴する行為とされている。

 

この伝統は「鯉が龍になる」という伝説とも結びついており、古くから語り継がれている。

 

コイの放流は各地で行われるが、ホーチミン市では放流されたコイを感電させ捕獲する人々の存在が問題視されていた。

 

そのため、2025年のオンタオではコイの放流ポイントに巡視船と職員が派遣され、監視が行われた。

 

また、2025年は経済的な影響を受け、儀式に用いられる供物や金紙を扱う市場では売上が低迷した。

 

ホーチミン市の主要な市場では、人々は必要最低限の供物のみを購入する傾向にあり、高価な商品は売れ行きが鈍かった。

 

さらに、環境保護意識の高まりから金紙の燃焼を控える動きもあり、このことが売上の減少に拍車をかけている。

 

オンタオの儀式はベトナム人にとって単なる伝統行事ではなく、過去と未来、現世と霊的世界をつなぐ重要な文化的価値を持つものである。

 

この儀式を通じて、多くの家庭は1年を振り返り、新しい年に向けての平穏や繁栄を祈る。

 

しかし、現代社会の課題に対応するため、伝統を守りながらも環境保護や経済的な変化を考慮した新しい取り組みが求められている。

 

持続可能な方法で次世代に文化を受け継ぐことが今後の重要な課題となる。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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