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ベトナムにおける寄生虫リスク、100万人以上が感染

2025年02月13日(木)07時00分 公開
ベトナムにおける寄生虫リスク、100万人以上が感染

<写真:lifestyle.znews.vn>

 

ベトナムでは生魚を使った料理や未加熱の魚を食べる習慣が原因で、小型肝吸虫に感染している人が約100万人に上ることが明らかになった。

 

また、その他の寄生虫感染症の症例も数十万件に及ぶという。この調査結果は、中央熱帯病・寄生虫・昆虫研究所のホアン・ディン・カイン所長が、2025年の重点施策に関する会議で発表したものである。

 

カイン所長によると、土壌を媒介とする寄生虫感染は減少しているが、犬猫回虫や小型・大型の肝吸虫、豚や牛の条虫(サナダムシ)などによる感染症は増加傾向にある。

 

特に犬猫回虫はペットを飼育する家庭や放し飼いの犬猫が多い地域で感染が広がっている。

 

2024年には中央熱帯病・寄生虫・昆虫研究所傘下のダンバングー病院で約3万人が犬猫回虫感染の疑いで受診した。

 

主な感染経路は犬猫の糞便が環境中に放出され、ペットの毛に触れたり、手袋なしで庭仕事をしたりすることで寄生虫が口から体内に侵入するケースである。

 

体内に入った寄生虫の幼虫は血流に乗って肺や肝臓、眼などへ移動し、各臓器で病変を引き起こす。

 

小型肝吸虫は胆管炎や胆嚢炎、胆石、肝硬変、胆管がんの原因となる。疫学調査によると、北部20省、中部・南部12省で感染が確認されており、推定100万人が感染している。

 

主な感染原因は、ゴイ・カー(魚の刺身サラダ)やカー・ウー・チュア(発酵魚)などの生魚を食べる習慣である。

 

一方、大型肝吸虫は、ベトナム全国60省のうち53省で発見されており、肝臓内に膿瘍を形成するほか、異所寄生による様々な病変を引き起こすことがある。

 

豚や牛の条虫感染も全国的に広がっており、毎年数万人が診断・治療を受けている。寄生虫が中枢神経系、眼、筋肉、心筋、肝臓、腎臓に寄生することで、さまざまな健康被害をもたらす。

 

特に、中部高原地方(テイグエン地方)では一夜干し牛肉(ボー・モット・ナン)が特産品として知られるが、調査によると牛の糞の30%に肝吸虫が含まれているという。

 

適切に加熱されていない肉を摂取すると感染のリスクが高まり、さらに牛の糞を通じて寄生虫が環境中に拡散することで、感染が拡大する恐れがある。

 

北部バクカン省のバーベ湖では、検査対象となった魚の約70%が肝吸虫に感染していた。

 

この地域ではゴイ・カーや十分に加熱されていない魚を食べることにより、感染リスクが大幅に高まる。

 

また、ベトナムにはティエット・カイン(生血プリン)を食べる文化があるが、これはサナダムシ感染の原因となる。

 

寄生虫の幼虫は体内で嚢胞を形成し、脳を含む全身に寄生する可能性がある。さらに、家禽類の血液にも犬猫回虫の幼虫が含まれており、感染リスクが指摘されている。

 

現在、動物から人への寄生虫感染は専門機関や総合病院で診断・治療されているが、地方レベルでの体系的な対策は整っていない。

 

寄生虫感染症の蔓延防止には国全体での公衆衛生対策の強化が求められている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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