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果樹園破壊事件が相次ぐ、数百本の木が根元から切断

<写真:dantri.com.vn>
ベトナム中部のザライ省およびダクノン省で、収穫間近の果樹園が何者かによって破壊される事件が続発しており、警察は捜査を進めるとともに、土地所有権を巡る家庭内トラブルが背景にある可能性を指摘している。
2月28日、ザライ省イアグライ郡イアヨク村の警察は、同村で発生したパッションフルーツ農園破壊事件について、県警と共同で捜査を進めていることを発表した。
被害に遭ったのはイアサオ村在住のグエン・バン・ハイ氏(61)で、2024年6月に約1440㎡の農地に200本のパッションフルーツを植えていた。
樹木は順調に成長して収穫を迎えようとしていたが、2025年2月26日に家族が畑を訪れた際、数百本の木が根元から切断されているのを発見した。
警察の調査によると、伐採された木は130本以上にのぼり、復旧は困難な状況である。
ハイ氏によれば、肥料や苗木、農薬などの初期投資に約5000万ドン(約29万4000円)を費やしており、順調に収穫が進めば1億ドン(約58万8000円)の収益が見込まれていたという。
一方、ダクノン省クロンノー郡ナムヌン村では、700本のコーヒーの木が伐採される事件が発生した。
被害者のY・クエット氏(29)は2007年から約1.2haの農地でコーヒーを栽培してきたが、1月に義兄のY・クロイ氏が木を伐採したことが判明した。
両者の間では2023年から土地所有権を巡る争いが続いていた。
クエット氏によると、兄弟5人がそれぞれ親から農地を譲り受けたが、義兄のクロイ氏は過去に自身の農地を売却し、借金を抱えたため、新たにこの土地の所有権を主張し始めたという。
ナムヌン村の警察は調査の結果、クロイ氏が伐採を行ったことを認めたが、土地の正式な所有者が確定していないため、財産破壊罪としての立件は困難であると判断した。
相次ぐ果樹園破壊事件は、農業従事者にとって大きな打撃となっている。
ザライ省の事件では外部からの犯行の可能性があるため、警察は引き続き捜査を進めている。
一方、ダクノン省の件は土地所有権の不明確さが根本的な問題となっており、法的な解決が求められている。
今後、土地証明書の発行や土地管理制度の整備が進まなければ、同様のトラブルが繰り返される可能性が高い。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。