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悪質な偽造品摘発逃れ、各地で大量不法投棄相次ぐ

<写真:tienphong.vn>
近年、ベトナム各地において健康食品や化粧品、伝統調味料とされる商品の大量不法投棄が相次いでいる。
これらの商品は「奇跡の効果」や「地域特産品」などと称され、SNSを通じて大々的に宣伝されてきたが、品質や出所に疑念のあるものが多く、政府の偽造品対策月間を契機に摘発が加速している。
特に注目を集めたのが、約260万人のフォロワーを持つTikToker「Gia đình Hải Sen」による事件である。
彼は無許可の健康食品や化粧品を販売していたとされ、当局の捜査開始後、自宅付近で商品を焼却するなど、証拠隠滅を図ったことが確認された。
また、ホーチミン市郊外やクアンニン省でも、未使用の健康食品が大量に廃棄されているのが発見され、関係企業が捜査対象となっている。
廃棄された商品の多くは、脳機能の改善やビタミン補給などを謳い、主に妊婦や子ども、高齢者向けに販売されていた。
中には「米国から原料を輸入」とされる高額商品も含まれていたが、実態については不明である。
さらに、クアンナム省では、出所不明の魚醤が大量に廃棄されていたことも判明した。
これらの事例は、市場で流通していた偽造品や粗悪品が一斉に姿を消し始めている現実を浮き彫りにしている。
6月以降も公安や保健当局、市場管理部門による摘発は続いており、ハノイ市やホーチミン市では、多数の偽造品製造拠点が摘発された。
また、違法商品の保管庫が封鎖されるケースも報告されており、多くがSNS上で「家伝の秘薬」と称して販売されていたことが明らかとなった。
保健省のドー・スアン・トゥエン副大臣によれば、現行の規制は製品の安全性に関する管理にとどまり、品質管理までには至っていない。
企業がある地域で登録を済ませた商品を、別の地域で販売するといった制度の抜け穴も課題となっており、これらの是正が求められている。
同副大臣はまた、偽造品対策は短期的なキャンペーンではなく、継続的かつ部門横断的な取り組みが不可欠であると強調した。
品質管理体制の強化に加え、電子商取引や虚偽広告への監視体制の整備が急務であり、今回の「ゴミ捨て場での撤退劇」は、当局による本格的な取り締まりを回避するための動きであるとの見方も示されている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。